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建通新聞社
2011/08/19

【大阪】大阪府・橋下知事 咲洲庁舎への全面移転断念 地震に対して最悪と専門家が指摘

 大阪府の橋下徹知事は18日、咲洲庁舎の安全性と防災拠点のあり方について、学識経験者と意見交換した。学識経験者からは、「咲洲庁舎は、地盤に対して高さが最悪の組み合わせ。地震時の揺れが大きく、防災拠点として使える建物ではない」などと厳しい指摘があった。橋下知事は、これを受けて「咲洲への庁舎全面移転は断念する」との方針を示した。ただし、防災拠点のデュアル化(二重構造化)については、「八尾の広域防災拠点も含めて、大手前、咲洲の3カ所で考えたい」とし、学識経験者の「大手前をメーンにすべき」とする意見に全面的な同調はしなかった。
 意見交換したメンバーは、「咲洲庁舎の安全性と防災拠点のあり方等に関する専門家会議」(座長・河田惠昭関西大学教授)の委員4人。
 咲洲庁舎(大阪市住之江区)の耐震性に関して、福和伸夫名古屋大学大学院教授は、「ダンパーで補強しても効果は小さい。抜本的な対策は階数を減らす減築しかない。そもそも、庁舎建築として超高層は向かない」と指摘。橋下知事は、「庁舎として災害時を除いて使い続けることは可能か」と質問。福和教授は、「早急に対策を講じる必要があるが、それでも働くスペースとしては問題がある」と応えた。河田教授も、「庁舎の全面移転など考えられない。できれば使わない方が良いが、使うとしても暫定的な用途とすべき」と主張した。
 これらの意見を総合して、橋下知事は、「震災後の対応を考えると災害対応拠点としては難しい」とし、従来の主張だった咲洲への庁舎全面移転も「断念する」とした。
 一方で、「超高層がダメなら、民間のビルも使えなくなる」とし、「災害対応ではない職員の執務空間」として使用する考えを示した。防災拠点のデュアル化に関しても、「メーンとしては使えない」としながら、「サブ的な機能を八尾を含めて考えたい」とした。