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建通新聞社(神奈川)
2011/08/29

【神奈川】神奈川県住宅供給公社 相武台団地で活性化モデル事業

 神奈川県住宅供給公社は、団地活性化モデル事業「(仮称)相武台プロジェクト」の共同運営事業者を募集している。住宅と福祉施設を内包した「高齢者・子育て支援の複合施設」の整備を通じて、昭和40年代に開発した相武台団地の活性化を促す。法律に基づく会社、社会福祉法人、医療法人、またはそれら複数の法人によって構成する共同体が対象。9月12日までに申し込みを受け付け、9月20日に審査結果を通知。10月中にプロポーザル方式で契約予定者を選ぶ。その後、事業者の基本計画に基づいて公社が11月以降に設計、工事を発注。2012年度に着工し、13年度の開設を目指す。設計・工事について公社では、「発注スタイルは未定」とした上で、一般競争、指名、設計・施工一括など、プロジェクトの推進にふさわしい手法を「今後社内で検討して決めたい」と話している。
 賃貸・分譲住宅と店舗などで構成する複合団地・相武台団地(相模原市南区相武台団地2丁目1228ノ4ほか)をモデルに、医療・介護などの運営実績を持つ共同運営事業者と、団地を開発した公社が連携し、急増する高齢者への対応と、若者世帯の流入による「団地の若返り」を両立する。
 取り組み内容は、@高齢者・子育て支援の複合施設整備A住み替え支援(団地内要介護高齢者の複合施設への移住、団地外からの若者層の流入促進)B公社・民間事業者・地元住民などの協働による団地コミュニティーの活性化(健康づくり、介護予防支援、空き店舗活用)―の大きく三つ。
 複合施設は団地内の相武台中央幼稚園の南側の空き地3800平方bに建設する。同敷地は過去に汚水処理場として利用していたが、現在はさら地となっている。建物は4階建てで、延べ床面積3050平方b。住宅部分はサービス付き高齢者向け住宅が約60戸。施設部分には、訪問介護(看護)事業所、居宅介護支援事業所、在宅療養支援診療所、通所介護事業所、子育て支援施設を整備する。
 土地・建物を公社が所有し、住宅部分は公社が運営。施設部分は公社が協働運営事業者に賃貸し、運営してもらう。
 神奈川県と東京都で高齢者専用賃貸住宅や居宅介護支援事業所、訪問看護事業所の運営実績があることが条件。
 県では今回の取り組みを団地活性化のモデル事業に位置付けている。今後、効果や課題を検証しながら、県営住宅などへの事業展開を検討していく考え。