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建通新聞社(中部)
2011/09/06

【愛知】愛知県卸売市場整備計画(第9次)を策定

 愛知県は2015年度を目標とした卸売市場整備の方針となる「愛知県卸売市場整備計画」(第9次)を8月31日に策定し、卸売市場の適正な配置を推進し、県内に71ある卸売市場は39を目標に整備・統合を推進することなどを盛り込んだ。
 同計画は、国の卸売市場整備基本方針、中央卸売市場整備計画および県内各卸売市場開設者などの意向や将来計画、需要動向などを考慮した上で、学識経験者などによる愛知県卸売市場審議会の審議を経て策定した。
 同計画の中では「コールドチェーンシステムの構築など鮮度保持技術の進歩に見合った卸売市場施設の整備」などの卸売市場をめぐる現状と課題が挙げられている。
 これらの課題に対しての対応方針としては、「卸売市場の適正な配置の推進」とし、地域道路網などの基盤整備を考慮しつつ引き続き地方卸売市場の整備・統合を推進するものなどとしている。
 また、「地域卸売市場の機能強化」としては、コールドチェーンシステムの構築を推進し、物品管理の適正化と食品衛生の確保に必要な、低温卸売場や荷さばき場、保管・加工処理・配送施設などの整備を促進するなどとしている。
 同計画では、近代的な卸売市場の立地、施設の種類、規模、配置、構造に関する指標も示している。立地に関する事項では@周辺の土地利用との調整を考慮し、都市計画などとの整合性が確保されることA道路など関連公共施設の整備計画との整合性が確保され、交通事情が良好な場所であることB各種施設が適切に配置され、施設利用の効率性が確保され得る地形であることC生鮮食料品などの衛生上適切な環境にある地域であること―としている。
 また、施設の種類に関する事項では、商品の多様化や取引方法の変化、情報化の推進、物流技術の進歩、環境に対する社会的関心の増大などに対応して必要となる施設を、計画的に整備するとともに整備された施設の効率的な利用、維持管理の適正化を図るとし、施設の種類は売場施設、駐車施設、貯蔵・保管施設、輸送・運搬施設、衛生施設、情報・事務処理施設、管理施設、加工処理施設、福利厚生施設、関連事業施設などを挙げている。
 施設の配置、構造、運営に関する事項では「低温の卸売場や荷さばき場、温度帯別冷蔵庫などの低温管理施設を計画的に配置すること」や「太陽光発電など新たなエネルギーの産出とその活用、食品廃棄物、包装容器などのリサイクルに資する施設の整備・配置」「取り扱い量の増大が見込まれる市場は、各種施設の増設余地の確保、施設の立体化」「施設の構造は流通事情の変化に柔軟に対応できる構造とする」「大規模増改築を含めた卸売市場施設の新設にあたっては原則として外気の影響を遮断する閉鎖型施設の整備に努める」「卸売市場の多様な機能の発揮と周辺環境との調和を図るとともに、展示・見学施設、研修施設、多目的ホール、アメニティー機能を持つ施設など関連施設の整備を努めるほか、可能な限り緑地帯などを設置するように努める」―ことに留意するものとしている。