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北海道建設新聞社
2011/09/08

【北海道】ススキノに新たな飲食店ビル計画−多様化したニーズに対応 

 エヌビル・クリエーション(札幌市中央区南1条西5丁目1の5、中村正行社長)は、札幌・ススキノに飲食テナントビルの仮称N―PLACEビル新築を計画し、アトリエブンクで設計を進めている。今後、施工業者を決め、2012年3月ごろに着工する予定。ここ数年、ススキノではテナントビルの新築が少ないことから、地区全体の活性化の一翼を担うものとして注目を集めそうだ。
 札幌市中央区南4条西3丁目1の2ほかで、既存の自社ビル3棟を解体して新築する。地下部がSRC造、地上部がS造、地下1地上9階、延べ3748m²で構想。ダブルスキン構造を採用し、外壁の一部はガラス張りとして、街並みを見られるようにする。ビル低層部と中層部の間に高さ約2m、幅約45mの広告サインを設置し、高い視認性を確保する。
 エヌビル・クリエーションの中村洸規社長室長は「デザイン・自由度の高い内装設計が可能で、テナントのイニシャル・ランニングコストを抑え、機能性などを併せ持つ、ススキノで新しいランドマーク的なビルにしたい」と話す。
 同社は1975年の創業後、テナントの賃貸管理、ファストフードの製造・販売など3社によるエヌビルグループを形成。ススキノや大通地区で計13棟のビルを所有している。
 90年前後、ススキノは空前の好景気を背景に歓楽地として活況を呈したが、近年はJR札幌駅前にシフトする動きが見られるなど、集客状況が変化している。
 こうした時代のすう勢について中村社長室長は「長引く景気低迷やライフスタイルの変化など、さまざまな要因があるが、昨今の経済情勢をみると単に社会全体の購買意欲が減少しているわけではない」と見る。
 その上で「バブル期はススキノの魅力に人が集まった。成熟化された現代市場ではニーズが多様化し、現在のススキノでは魅力が薄れつつある」と指摘。多様化したニーズに対応できる場所にするため、「不足しているものや必要なものを探し出し、今後のビル建築に反映させたい」と意欲を示す。
 新ビルは年末商戦に向け、12年12月の完成・オープンを予定している。