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建通新聞社(静岡)
2011/09/14

【静岡】国交省沼津河川国道事務所 12年度の新規事業化を要望 河津下田道路U期 

 国道414号伊豆縦貫自動車道の一部となる河津下田道路U期事業について、国土交通省沼津河川国道事務所が2012年度の概算要求への反映など新規事業化に向けた準備を進めている。復興対策費を除く公共事業関係費の削減が見込まれる中、静岡県をはじめとした地元からも早期事業化を求める声が高まっており、12年度の事業化の可否が注目されている。
 伊豆縦貫自動車道は、沼津市と下田市を結ぶ延長約60`の自動車専用道。このうち河津下田道路U期は、下田市箕作を起点、河津町梨本を終点とする延長約6・8`。標準幅員10・5b(トンネル部が9・5b)の2車線で、設計速度は時速80`。連結施設として、河津インターチェンジ(IC)、須原IC、下田北ICの3カ所を設置する。
 構造は、起点の下田北IC側から▽土工(延長約0・3`)▽トンネル(同1・6`)▽橋梁・高架(同0・1`)▽トンネル(同0・2`)▽土工(同0・8`)▽橋梁・高架(同0・1`)▽土工(同0・6`、須原IC付近)▽橋梁・高架(同0・1`)▽土工(同0・3`)▽橋梁・高架(同0・1`)▽トンネル(同1・9`)▽橋梁・高架(同0・3`)▽土工(同0・2`)▽橋梁・高架(同0・2`、河津IC)―。区間全体の55%に当たる延長約3・7`がトンネル部、32%に当たる延長約2・2`が土工部(盛土・切土)、残る13%の延長約0・9`が橋梁・高架部となる。
 事業の採択後、10年間程度で供用することを想定している。
 事業主体の国土交通省中部地方整備局は、事業化に先立って進めてきた、県条例に基づく環境影響評価手続きを完了したことから、9月末を期限とする国の12年度概算要求に事業費を盛り込む方針。
 伊豆地域は、大雨などの際に通行が規制される災害に弱い道路網の上、代替経路が不足している。南北を貫く幹線道路や、これと接続する道路がないため慢性的に渋滞が発生しているなど課題が多い。そのため、河津下田道路を含む伊豆縦貫自動車道の整備について、早期供用を求める地元の声が高まっている。
 沼津河川国道事務所では、「新年度の予算編成や新規事業採択の方針が明確になっていないため、12年度に事業化できるかどうかは現段階で不透明」とする一方、「地元の要望や事業の重要性は十分に把握している。事業化に必要な手続きを着々と進めていく」と話している。 
(2011/9/14)
建通新聞社 静岡支社