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建通新聞社
2011/10/14

【大阪】大阪府都市整備部 大阪河内長野線大野天野区間をトンネル構造に変更 施工計画検討へ

大阪府都市整備部は都市計画道路大阪河内長野線の整備で、大野天野区間の計画を開削からトンネル構造に変更する。トンネル施工計画検討作業を10月末までに委託し、2012年2月末までの納期で作成。11年度に事業認可後、用地交渉などを開始する。トンネル部分だけで約10億円の事業費を概算。グリーンベルトを保全するための計画変更で、環境重視の時代でシンボル的な事業となりそうだ。
 現在の大阪河内長野線は松原市天美北4丁目の大和川交差部を起点とし、堺市北区、堺市美原区、堺市東区、大阪狭山市などを経由して、河内長野市上原町地内の国道170号との交差部を終点とする延長約21.3kmの主要幹線道路。
 今回の事業化区間は、ここから北側、上原町の交差点から市道貴望ヶ丘小山田線までの区間が対象。現在は、大阪河内長野線が上原町の交差点で終点となっているため、小山田町に行くには、現道を迂回(うかい)しなければならず、大きな時間的ロスを生じているほか、現道の渋滞を引き起こしている。
 従来から大阪河内長野線の延伸計画があったが、延伸部分にグリーンベルトがあり、開削計画では環境を損なう危険性が指摘されていた。グリーンベルトは河内長野市の「緑の基本計画」で、特に評価の高い「全市的に見て、評価の高い樹林」に位置付けられている。
 このため、開削計画を部分的にトンネル計画に変更。環境に影響の少ない施工計画とした。2月末にトンネル形式への変更と幅員の変更について都市計画変更を告示。11年度に事業認可を申請し、認められれば用地交渉などを開始する。
 場所は河内長野市上原町〜小山田町。区間延長は約230m。トンネル区間はグリーンベルト地下の延長約95m。幅員は27.4m(変更前は25m)。上下で2本のトンネルを建設。各トンネルに車道と自歩道を設ける。これに続く区間は開削区間約135mで、幅員は25.3m。中央分離帯の両側に歩道と自歩道を設ける。今回の委託では、施工計画の検討や照明施設設計、設計協議などを行う。
 トンネル区間は従来計画(開削)では事業費約6億円だが、変更により約10億円の事業費となる。