トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(中部)
2011/10/25

【岐阜】県立下呂温泉病院移転新築 年度内にも本体発注

 「県立下呂温泉病院」の移転新築計画で岐阜県と岐阜県立下呂温泉病院は、新病院の病床数を230床から206床に縮小するほか、併せて徹底したコスト縮減により、当初見込んでいた約95億円の建設事業費を可能な限り圧縮する考えだ。18日に開かれた県地域医療対策協議会で報告された。事業費の縮減幅について具体的な数値は示されなかったが、建物の規模や事業スケジュールについては大きな変更はないとしており、2011年度は計画地の造成と建物実施設計を中心に進め、当初計画通り2012年度の本体着工を目指して、順調なら11年度内にも工事発注の手続きに入る計画だ。
 新病院は12年度の本体着工を目指して、現在、県土地開発公社で計画地の造成を進める一方、安井建築設計事務所名古屋事務所(名古屋市東区)と熊谷設計(多治見市)との設計共同体が建物の実施設計を進めている。当初計画では同公社から下呂市森地内の計画地約3・5fを取得し、病床数230床の規模の新病院を建設する予定だったが、医師確保の課題や診療科の検討、建設コストの負担軽減などを考慮して病床数の見直しなどを行い、現状で206床に縮小させることにした。なお、建物の計画規模は基本設計完了時点で鉄筋コンクリート造(免震構造)地上5階建て延べ約2万平方bとなっているが、今回のコスト縮減や病床数の縮小で建物の規模を変更することはないとしている。また、協議会では緊急時に患者搬送が行えるよう、敷地内にヘリポートを整備することも報告された。
 土地開発公社の造成は12年2月ごろに完了する運び。今後は11年度内で土地の取得と建築実施設計を進め、早ければ同年度中の工事発注と12年度の本体着工、14年度5月ごろの開院に向けて同病院の再整備に取り組むことにしている。