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建通新聞社(中部)
2011/10/25

【愛知】三井化学ら 田原市に国内最大規模の太陽光・風力発電所を建設へ 12年6月着工

 三井化学(本社東京都港区東新橋1ノ5ノ2、田中稔一社長)は21日、中部電力の協力のもと、再生可能エネルギーに関する知見、実績がある企業6社と共同で、国内最大規模の太陽光・風力発電所を田原市に建設し、太陽光発電事業(メガソーラー)および風力発電事業を展開する「たはらソーラー・ウインド共同事業」について、各社と事業化検討について基本合意したと発表した。順調に進めば、2012年6月に着工する予定。
 参加企業は、三井化学、三井物産、東亞合成、東芝、東レ、三井造船の6社。このほか、中部電力、同社グループ会社の参加を要請しており、現在は協議中。計画では、田原市緑が浜(田原1区臨海工業用地)で三井化学が所有する敷地約82万平方bに、太陽光50メガh、風力6メガhの発電能力を持つ国内最大規模の太陽光・風力発電所を建設する。発電した電力は、再生可能エネルギー推進特別措置法に基づき、全量を中部電力へ販売する計画。
 建設する施設は、太陽光、風力発電施設のほか、見学者受け入れのための施設、管理施設の建設を想定。設計・施工は太陽光関係を東芝、発電施設を三井造船が担当する予定。12年6月に着工し、13年9月の完成を目指す。事業期間は18年間。総事業費は約180億円で、必要な資金は日本政策投資銀行から融資を受ける予定。
 建設地となる田原市は、日照時間・平均風速ともに国内最高水準であり、太陽光・風力ともに高効率での発電が期待できる、立地。また同事業は愛知県や田原市が推進する新エネルギー推進施策にも合致することから、県や市も支援を表明している。
 今後、国内では再生可能エネルギーの推進に向け、数多くのメガソーラー、風力発電の事業展開が想定されるが、発電システムや系統連系などについて、さらなる技術開発やコスト引き下げ努力が必要になると思われる。
 参加企業は、同事業を長期間運営する過程で生じる、さまざまなノウハウや課題情報を共有し、それぞれの知見を生かして協力し、課題解決に取り組むことで再生可能なエネルギーの推進に寄与したい考え。
 このほか、三井化学グループでは、太陽電池などに関する関連製品事業を展開しており、事業を進める中でニーズや技術的課題を確認し、開発を加速させることも目的としている。
 また、21日午後には、三井化学の田中稔一社長が、地元の鈴木克幸田原市長と同席して愛知県庁を訪れ、大村秀章愛知県知事を表敬訪問した。