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建通新聞社(神奈川)
2011/11/02

【神奈川】県警職員宿舎整備運営 最優秀は三菱倉庫グループ

 神奈川県警察職員宿舎整備事業に伴う事業者選定審査委員会(委員長・石塚義高明海大学客員教授)は10月31日、2グループが参加した、民間事業者の資金やノウハウを活用した公募型プロポーザル方式による神奈川県警察職員宿舎整備運営事業の選定結果と審査内容を公表した。10月12日に「三菱倉庫(東京都中央区)を代表企業とする企業グループを優先交渉権者に決定した」と発表。今回、同グループの協力企業名、提案内容を明らかにした。グループを構成するのは三菱倉庫、大成建設、大成ユーレック、有楽土地住宅販売、大成サービスの5社。高い耐久性を実現する壁式PC工法の採用などの提案を評価した。
 もう一方の参加者である「積和不動産(東京都渋谷区)を代表企業とするグループ」は、積和不動産、山下設計、積水ハウス、佐藤工業、積和管理で構成。提案内容評価100点と価格評価100点の合計200点満点で総合評価を行った。
 積和不動産グループは提案内容評価56・15点、価格評価5・19点の合計61・34点。一方、最優秀提案となった三菱倉庫グループは、提案内容評価70・85点、価格評価4・07点の合計74・92点。提案内容の評価は三菱倉庫グループ、価格評価は積和不動産グループの得点が高く、総合評価によって三菱倉庫グループの提案を最優秀提案として選んだ。
 三菱倉庫グループが提案した施設整備計画の講評を見ると、建築物の耐久性・保全性について「壁式PC工法の採用で高い耐久性などを実現。高効率の配管スペースでメンテナンスを容易にしている」と評価。また、環境面では「PC工法による環境負荷低減が数値で示されていることや、太陽光発電装置、透水性舗装などの設置を評価した」としている。さらに、「部材の工場生産で、精度が高く、確実な工事進捗(しんちょく)が可能。在来工法と比べて騒音や粉じん量を抑制できる」と、設計・施工計画面でも高く評価した。
 同事業は、県が所有権を有する土地に、事業者が提案に基づいて施設を設計・建設・運営・維持管理するもの。
 事業期間は、今月11月中に予定する事業契約締結日から2053年(平成65年)9月までの約42年間。13年9月までに設計と施工を進め、13年3月に入居を開始。53年9月30日まで運営と維持管理を担当する。
 事業予定地は川崎市中原区下小田中5ノ9ノ1の敷地1万3785平方bと、川崎市高津区久末482ノ1の敷地3993平方bの2カ所。