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建通新聞社(中部)
2011/11/17

【岐阜】希望が丘学園、特別支援学校再整備 年内にも設計コンペ

 岐阜県は、岐阜市鷺山地区にある「県立希望が丘学園」と「県立岐阜希望が丘特別支援学校」の再整備について、その考え方と整備スケジュールなど具体的な計画内容を明らかにした。これによると新施設は両施設を同時かつ一体的に整備することにし、2012年度に基本・実施設計に着手し、13年度の着工、15年度の供用開始を目指すほか、16年度以降は2期事業として現行施設跡地の活用を図ることにしている。また、11年度に予定している公募型の設計者選定プロポーザルコンペについては、現在公共建築住宅課が中心となって準備を進めているが、順調なら年内には公募を開始する運びだ。
 両施設の再整備は、@新たな岐阜県地域医療再生計画に基づく「医療・福祉」連携の推進A発達障害児の早期療育体制の強化B医療・福祉・教育が一体となった包括的な療育の提供―を図るもの。そこで新たな地域医療再生計画に基づく総合的な「障害児療育拠点」の整備で、「希望が丘学園」の再整備、併せて子どもかがやきプランに基づき併設する特別支援学校(仮称・岐阜希望が丘校)の再編整備を図ることにした。
 考え方としては、@については、学園の再整備で、医療や訓練、相談などの機能を拡充し、整備を予定している県総合医療センター障害児病棟と連携させ、重度の障害児を支援する体制を構築する。Aについては現在2〜3カ月の外来初診の待機期間が生じているなど、多くの利用がある発達障害児用の診察室、訓練室、病室を新設し、早期の診断や発達支援のための体制強化。Bについては特別支援学校に高等部を新設し、社会的自立に向けた支援を充実させるほか、屋内運動場や送迎バス乗降場の新設などの設備の充実、肢体不自由児教育の拠点校として専門性を向上させ、他の特別支援学校との連携を図ることなどをコンセプトに整備に当たる計画。
 希望が丘学園は1974年に開設した肢体不自由児施設兼入園施設で、既設規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ4490平方b。病院、肢体不自由児施設のほか、発達障害児の診療・相談機能などを有しているが、施設の老朽化や狭あい化による機能低下、医療機器の老朽化や不足、小児救急医療との連携強化、発達障害児への支援強化などが課題となっていた。
 一方、岐阜希望が丘特別支援学校は79年に希望が丘学園に合築する形で設置された小・中学部で構成する学校で、既設の規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ2116平方b。現在児童生徒数は約55人(うち学園入所児約20人)。子どもかがやきプランに基づき、新たに肢体不自由児の児童生徒も対象とする特別支援学校として整備するほか、小学部から高等部までの一貫した教育や医療と連携した教育の充実を図ることにしている。
 計画地は隣接する伊奈波中学校跡地(11年度末で閉校予定)約2f。計画規模は、学園が延べ約6700平方b、特別支援学校が延べ約6800平方b。このほか規模は不明だが、屋内運動場の新設も2期事業として計画している。
 なお、11年度は公募型プロポーザル方式による設計者選定作業を見込んでいるが、採用する設計者を決定するのは12年度早々になるとしている。