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建通新聞社
2011/12/01

【大阪】府都市整備部 寝屋川北部地下河川・下流部 大深度地下検討へ 20〜30年で上部都市計画道路が整備されなければ

 大阪府都市整備部は寝屋川北部地下河川計画で、最下流部の未着工区間について、「上部に計画されている都市計画道路事業の着手が遅れ、20〜30年の間に整備が難しい場合は、大深度地下による施工を検討する」とした。府河川整備委員会で府の考えを述べた。
 寝屋川北部地下河川は延長約11kmの計画。集水対象寝屋川北部流域下水道、大阪市公共下水道、城北川、古川で集水面積約50km2。計画流量は毎秒191m3。6カ所の立坑を結ぶ大口径管を完成するごとに供用し、調節池として使用。大雨の時の雨水を一時的に貯留して、浸水被害を軽減する。
 全体の計画ルートは、大阪枚方京都線(第二京阪道路)〜都島茨田線〜北野都島線〜大川(旧淀川)の地下。現在計画での深さは約30〜40m。排水機場は大川に接して建設する予定で一部用地を取得済み。このうち、完成・建設中は上流部(都島茨田線地下)の約6q(鶴見立坑〜讃良立坑)。鶴見立坑から下流部、大川までの約4.6qは、調査・設計など計画の具体化は未着手の区間。約4.6kmのうち、2.6kmが地下河川計画の前提となる広幅員の都市計画道路が未整備。同区間は、淀川左岸線延伸候補地にも重なる。
 寝屋川北部地下河川は、最上流の讃良立坑から大川まで傾斜し、最下流部の深度は地表から約38〜40mで計画。これが、大深度地下利用となれば、鶴見立坑から急傾斜で大深度につなぎ、3km程度にわたり、地表から約60mの深度で大口径管を建設することになる。
 大深度地下使用法は2001年4月の施行。三大都市圏の一部地域のおおむね40m以上の深さに適用可能。地上の土地利用に制約を受けず、事業の早期供用や用地費などの削減が可能とされている。