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建通新聞社(神奈川)
2011/12/08

【神奈川】県12月補正予算案 津波避難タワーを湘南海岸公園に設置 公共事業費11億円余を計上

 神奈川県は7日、一般会計に67億6400万円を増額する12月補正予算案を発表した。道路橋りょう、河川などの公共事業予算に11億円余りを追加。また、津波避難タワーの設置費として3500万円を充てた。津波避難タワーは藤沢市の県立湘南海岸公園内に整備する。今後、地元説明などに入り、来年の海水浴シーズン前に完成させたい考え。同日、開会中の2011年度県議会第3回定例会で黒岩祐治知事が補正予算案の概要を説明。12月20日の本会議で採決する。
 公共事業費として11億3050万円を追加計上した。分野別の追加額は、漁港が3億6900万円、道路橋りょうが5億6350万円、河川が1億6800万円、砂防が3000万円となっている。
 また、県が率先して沿岸市町への先導モデルとなる津波避難タワーを、藤沢市鵠沼海岸の県立湘南海岸公園内に整備する。
 事業は藤沢土木事務所が担当する。補正予算成立後、地元藤沢市や市民などの関係者と、具体的な施設の色彩や建設場所についての調整に入る。その後、設計、工事に着手。12年6月末の完成を目指す。
 規模は鉄骨造(やぐら形式)とし、ステージ面積約50平方bを確保する。収容人数は約100人。ステージの高さは、同地域の想定最大津波高(標高10・5b)に余裕高2b加え、標高12・5bで計画している。構造物の高さは最大7bを想定。
 県は、今回の整備と維持管理の情報を沿岸市町に提供し、津波避難タワーの設置を促進することにしている。
 このほか、緊急雇用創出事業臨時特例基金の積み増しに53億0159万円を計上。同基金は、被災者を含め、震災などの影響による失業者の雇用の場を確保し、生活の安定を図るのが目的。国の交付金とその運用益を活用して基金を積み増す。また、鎌倉警察署移転先用地の取得額確定に伴い、不足する用地取得費2億9781万円を追加計上した。