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　神奈川県が２０１１年度上期に執行した入札のうち、工事全体の17・７％、同じく工事系委託全体の36・２％が、最低価格入札者が複数で並んだ場合に実施する「くじ引き」で落札者が決まった。10年度下期と比べると、工事は０・２ポイント減でほぼ同じ水準だったが、工事系委託は６・７ポイント増加した。発注件数が最も多い県土整備局では、工事の29・５％（10年度下期23・７％）、工事系委託の35・４％（同29・５％）がくじ引きだった。また、同局が発注した工事系委託の第２四半期分１６６件を見ると、36・１％に当たる60件がくじ引き、さらにそのうちの73・３％に当たる44件が最低制限価格ぎりぎりでの落札だった。
　県が11年４月１日〜９月30日に発注した案件は合計１０９５件。内訳は、工事が条件付き一般競争入札６３３件、随意契約32件の計６６５件。工事系委託が条件付き一般競争入札４１７件と指名競争入札10件、随意契約３件の計４３０件。指名競争入札は、いずれも計画停電で電子入札システムが停止したことによる代替措置。
　くじ引きによる落札者決定は、条件付き一般競争入札の工事が１１２件（全体の17・７％）、同じく工事系委託が１５１件（同36・２％）だった。
　工事のくじ引き件数を発注局別に見ると、環境農政局が52件中10件（19・２％）、県土整備局が２７８件中82件（29・５％）、企業庁が２５５件中７件（２・７％）、警察本部が38件中13件（34・２％）。総務局の５件と教育局の５件はくじ引きなしで落札した。
　工事系委託は総務局が３件中２件、環境農政局が73件中41件（56・２％）、県土整備局が２９４件中１０４件（35・４％）、企業庁が31件中３件（９・７％）、教育局が14件中１件（７・１％）。警察本部の２件はくじ引きなしだった。
　このうち、第２四半期に県土整備局が発注した工事系委託は１６６件。全体の50％に当たる83件が最低制限価格（落札率80％）での落札だった。落札率80・１％の21件を加えると全体に占める割合は62・６％。くじ引きで決まった60件のうち、落札率80％で決まった割合は73・３％で、落札率80・１％の４件を合わせると全体の80％に上る。