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福島建設工業新聞社
2012/01/20

【福島】災害公営住宅、相馬市、南相馬市、いわき市、新地町が先行

 災害公営住宅の建設が相馬市、南相馬市、いわき市、新地町の4団体で具体的に動き出している。
 このうち最も進んでいるのが相馬市で、高齢者向け共同住宅「井戸端長屋」のうち、米ダウ・ケミカル社が寄贈した1棟12戸が年度内に完成。昨年9月に公募し決定した小野・東北ミサワJVは建築確認提出中。このほか近くもう1棟分の設計・施工のプロポーザルを公告する。
 同市では井戸端長屋4棟48戸+寄贈1棟12戸に加え、戸建121戸を建設する計画。新地町は町中心部にRC造の集合住宅を建設する。30〜50戸となる予定で年度末までに測量調査、設計を行う。24日からは全被災者と懇談し意向を確認。公営住宅の必要戸数を固める予定だ。
 相馬市では、6月臨時議会に災害公営住宅の建設費を計上するなど、いち早い対応で全国から注目を集めていた。同市が23、24年度で計画する公営住宅法に基づく災害公営住宅は169戸。ダウ・ケミカル社による寄贈分(1棟12戸)がこれに加わる。
 特に、被災した一人暮らしの高齢者や老老世帯が共同生活を行うための「相馬井戸端長屋」は、寄贈分が昨年9月に着工。年度内の完成を目指して工事が進む。
 市が建設する分は、9月に初弾を公募。設計施工一括で、小野・東北ミサワJVが優先交渉権を獲得し、11月4日に契約した。現在建築確認を申請中で、これが下り次第、工事に入る。
 このほか、土地の形状が複雑な部分に建設する1棟12戸については近く設計施工一括のプロポーザルを公告する予定。さらに年度内に3棟目の工事を発注する。この設計は、1棟目と土地の形状等も同様の条件のため、1棟目の設計を流用する考え。
 戸建分については、明神前地区に50戸(平屋、2階建て各25戸)の設計・造成工事の公募プロポーザルを実施中で、年度内の納期で進める。24年度は尾浜字細田地内の約1haを造成。長屋と戸建を建設する。ただ、集団移転の補償価額が決まっておらず、全体像はまだ把握できないという。同市では、災害により約1050戸が滅失。滅失分の2分の1の500戸強が災害公営住宅の建設戸数限度となる。このうち国は7/8を補助する。
 新地町については、町中心部にRC造の集合住宅(30〜50戸)を建設する予定で、町議会に説明している。同町によると当初、木造を基本としていたが、民間住宅の復旧工事と重なるため、RC造に切り替えたという。測量調査、設計を年度内で終了させる。同町には都市再生機構から2人が派遣常駐しており、同機構と連携を図りながら建設を進める。
 また、これまで2回被災者の意向を調査しているが、高台移転の補償価額提示がなかったため、改めて24日から31日にかけて全被災者との懇談会を開き、ここから移転先や必要戸数を把握する。同町では4カ所の高台移転を進めており、用地がまとまり次第、10戸程度でも移転準備に入りたい考えだ。同町は内閣府が公募した「環境未来都市」に選定されており、提出案には岡、雀塚、大戸浜、作田の4地区を移転候補地として挙げている。災害公営住宅にかかる滅失戸数の災害査定は150戸で受けているという。
 南相馬市は「被災者向けスマートコミュニティ」を目指しており、内閣府の環境未来都市にも選定。関係予算が集中投下されることになる。このうち住宅については災害公営住宅を含め200戸程度を見込んでいるものの、これ以上となる可能性もある。
 いわきは復興計画の中に1000〜1500戸で整備する方針を示しているが、戸数を確定しながら戸建か集合住宅の選定を行っている状況。