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建通新聞社(東京)
2012/03/12

【東京】 都下水道局 北区内に雨水管など新設

 東京都下水道局が北区内に新たな下水道施設の整備を計画している。浸水対策や雨水流下先の河川の水質改善が目的で、十条仲原2丁目〜加賀1丁目間に延長約2`の雨水管を敷設し、ルート上の区立公園の地下には貯留量約1500立方bの雨水貯留池も築造する。工事は2012〜19年度の8カ年で進める予定。事業認可や用地交渉の手続きを3月末までに完了させるなどして、整備の前提を整える。
 北区では09・10年度に発生したゲリラ豪雨によって、中十条地区や上十条地区で浸水被害が相次いだ。また、現地の下水道管は合流式で整備されているため、大雨が降ると汚水まじりの雨水やごみが大量に石神井川に流出し、水質悪化などの要因になっていた。
 新たな下水道施設のうち、雨水管は十条仲原2丁目〜加賀1丁目間の本郷通りなどに延長約2`の規模で敷設する。北区立十条公園(十条台2ノ5)に設ける立坑から、推進工法かシールド切替型推進工法で内径1650〜2000_の管渠を構築。北区役所付近で石神井川に注ぐ既設管とともに雨水の排水機能を担わせる。12〜15年度で施工する予定だ。
 一方、貯留量約1500立方bの雨水貯留池は、十条公園の地下に長さ17b×幅15b×深さ8bの規模で建設する。降雨時に汚れがひどい下水を一時的に貯め、平常時に水再生センターに運んで処理する。16〜19年度での工事を予定している。
 下水道局は現在、事業認可の手続きとともに、十条公園の土地を保有する財務省から工事範囲の用地を取得するための交渉を進めている。3月末までに認可を得て、用地を確保した上で12年度に設計を行って、雨水管の着工につなげる。
 十条公園の工事範囲の用地は、下水道局が工事完了後に区へ無償貸付する。
 なお、今回の計画は北区議会の建設委員会に報告された。