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建通新聞社(中部)
2012/03/13

【愛知】県警察本部庁舎本館棟耐震化 5月ごろに工事発注

 愛知県警察本部は、開会中の2月定例県議会で審議されている2012年度予算案に県警察本部庁舎本館棟の耐震改修費として4億8738万円(ほかに債務負担行為として81億1912万円を措置)を盛り込んでおり、予算が認められれば5月ごろには工事発注する見込みだ。
 11年度は、基本設計に引き続き日建設計名古屋オフィス(名古屋市中区)が実施設計を担当して進めた。
 耐震改修の対象となる警察本部庁舎本館棟は、鉄骨鉄筋コンクリート造地下3階地上9階ペントハウス2層付き延べ3万2606平方bで、1970年7月に完成した建物。計画では、地下1階部分に免震装置を取り付ける免震レトロフィット工法を用いる。
 また、これに併せて、老朽化が進んでいる給排水や空調などの設備の改修工事も実施する。耐震改修工事中も本館棟を使用するため、現在3、4階にある管理部門の部署が改修工事期間中は愛知県産業貿易館に移って業務を進め、空いた3、4階フロアを施工中に使用できなくなるフロアの部署が順次利用していくことになる。
 同案件は、9月県議会の承認を経た上で秋口の工事着手を目指している。工事完了は15年度末ごろが見込まれている。
 県警本部本館棟は、愛知県警察の中枢であり、災害発生時の防災拠点としての役割も担っているが、耐震診断で耐震性能に問題がると判定されており、耐震化とともに老朽化に伴う設備改修を実施する。
 愛知県警は、不特定多数の人が利用する警察署などの施設を優先して耐震化を進めているが、警察官の待機宿舎などの施設を中心に耐震性能が確保されていない施設がある。これらの施設をすべて建て替え耐震改修することは現実的に難しいため、施設の統廃合なども含めた見直しを内部で進めており、長期的な施設整備に関するマスタープランを作成していくものとみられる。