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建通新聞社(中部)
2012/04/02

【愛知】県知事 震災廃棄物の受け入れ 名港南5区第2工区

 愛知県の大村秀章知事は、東日本大震災に伴う災害廃棄物を名古屋港南5区などに受け入れる方針を表明しており、民主党陳情要請対策本部や内閣府、環境省を訪れ、国の財政支援と速やかな施設整備のための手続きの迅速化などを要望した。また、愛知県と名古屋市の外郭団体である名古屋港管理組合の組合議会の所信表明で、復興支援に力を入れることにし、災害廃棄物の受け入れについてあらためて言及し、理解を求めた。
 東日本大震災で発生した約2300万dもの膨大な災害廃棄物が被災地復興の妨げとなっていることから、被災地以外の自治体による広域処理が不可欠とされており、愛知県では産業や文化面などのつながりの多い岩手県と宮城県の災害廃棄物の受け入れに向けて、名古屋港管理組合が管理・運営している知多市の名古屋港南5区2工区に、災害廃棄物の仮置き場や焼却施設、最終処分施設を整備することを検討している。
 この2工区はすでに埋め立てを完了し整地されているが、がれきの焼却灰を埋めるスペースを確保するため、土砂を掘り返し武豊町の衣浦港3号地に搬出することなどを想定している。これによる受け入れ可能ながれきは約50万d100万立方b程度とみられる。
 また、名古屋港南5区以外でも、中部電力に碧南火力発電所やトヨタ自動車の田原工場の敷地内に処理施設を新設できないか依頼している。
 愛知県は、受け入れ基準については、県独自の基準を設定するとしているほか、具体的な処理方法についても、今後、検討していくとしている。