トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2012/04/03

【香川】ガントリークレーンを新設 高松港F地区西側岸壁

 香川県港湾課は、高松港F地区西側岸壁にコンテナターミナルを拡張し、荷役機械としてガントリークレーンを2012年度から2カ年で新設する。設置に伴う岸壁の補強にも12年度から着工する。設置場所は現コンテナターミナルの北側。これによりコンテナの積み下ろしバースが1から2バースに拡張され、拡大する物流量に対応するとともに効率化が図られる。
 整備事業費としては、12年度予算に7億2500万円を計上した他、13年度から18年度までの債務負担行為として8億8500万円の合計16億1000万円の予算措置を2月県議会に上程しており、工事と保守管理業務を一括して契約する方針。
 現在、コンテナや原木などの積み降ろしに使用しているF地区西側(マイナス10b)岸壁の延長370bは、南側の1バース延長185bをコンテナ積み降ろし、北側の1バースは原木・木製品の積み降ろしに活用しているが、3月末に供用開始する多目的国際ターミナルに原木などの積み下ろし・保管場所を移設することにより、岸壁北側にガントリークレーンを設置し、コンテナバースを増設する。
 これによりコンテナ積み降ろし岸壁は1バースから2バースに拡張され、コンテナ取扱量が増加する他、不足しているコンテナターミナル(保管場所)も約2.2fから約2.5f増え、約4.7fとなり2倍強に拡張される。
 クレーンの設計は港湾荷役機械システム協会(東京都港区)、岸壁補強の設計はエイト日本技術開発高松支店で3月15日を期間に進めている。
 岸壁南側の現コンテナターミナルには1997年にジブクレーン(ダブルリンク式水平引込クレーン)が設置・稼働されたものの耐用年数も過ぎたうえ、コンテナ取扱能力が15個/時と低いため、06年度にガントリークレーンへの更新を目指したが、施工者選定が3度も難航し、ハーバークレーン(能力20〜25個/時)に変更・設置した経緯がある。
 しかしコンテナ取扱量の増加や効率化の観点から今回、岸壁北側への設置機種をガントリークレーンとして検討に入った。同クレーンは30〜40個/時の取扱能力がある他、ジブクレーンやハーバークレーンの円運動と違いガントリークレーンは直線動作でコンテナ搬送が安定するなどの利点もある。
 既存岸壁の補強対策ではガントリークレーン用の移動レール敷設部を強化するもので、同時に岸壁後背地の液状化対策も施される。
 06・07年度に設置を計画した当時のガントリークレーンの概要は、定格荷重(コンテナ荷役時)30.5d、吊上荷重45d、アウトリーチ31b、スパン16b、揚程(海側レール面上)25b、揚程(海側レール面下)11b。予定価格は約6億3000万円だった。