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建通新聞社
2012/04/05

【大阪】大阪府住宅まちづくり部 府営初の廊下式エレベーター 堺高松住宅で検討

 大阪府住宅まちづくり部は、府営住宅で初となる中層住宅への「廊下式エレベーター棟設置」を堺高松住宅で検討する。4月上旬に検討設計を開始し、12月中旬までの納期で作成。設置が可能と判断できれば、2013年度の予算編成に実施設計費などを要求する見通し。
 府が現在進めている中層住宅へのエレベーター設置は「階段式」。住棟階段の踊り場を利用してエレベーターの出入り口を確保するため、エレベーターが止まらない階があり、これを利用する受益者も少数という課題がある。対して、「廊下式」はエレベーターシャフトを開放廊下で確保するため、各階にフラットに停止できバリアフリーにつながる。さらに、隣接する棟を開放廊下でつなげるなどの方式を導入すれば、受益者は格段に多くなる。
 メリットの大きい「廊下式」だが、法的適合性、プライバシーの確保、防犯性、工事費などで課題があり、全国的にみても導入例はごく少ない。
 堺高松住宅(堺市東区高松)の廊下式エレベーター棟設置検討設計は、鉄骨造5階建て住棟の屋外廊下への設置を検討する。エレベーターの設置計画基数は1基。基本設計と実施設計の中間的なもので、詳細な図面まで作成する。住宅まちづくり部は、「設置を前提としたものではない」としており、今回の検討成果を基に、その後の展開を判断する。
 府は現在、1967〜98年度に建設した中層(5階建て)住棟でエレベーターの設置事業を進めている。