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建通新聞社(中部)
2012/05/11

【愛知】境川治水対策会 河川整備計画策定に着手

 名古屋市など10市2町と愛知県で構成する「境川流域総合治水対策協議会」は2012年度、特定都市河川浸水被害対策法に基づく流域水害対策計画と、河川法に基づく河川整備計画を策定する。12年度中に国土交通大臣と協議して同意を得たい考えだ。
 河川整備計画は、今後20〜30年の治水・利水・環境に関する具体的な整備計画。これに対し流域水害対策計画は、河川整備に、下水道や調整池整備も加え一体的に整備する計画。
 対象となるのは境川と逢妻川、猿渡川の流域で、面積は266平方`b。1983年に策定された「境川流域整備計画」に基づき、河道改修や、流域の保水機能を保存するための施策を進めてきた。しかし、流域の都市化が想定を上回るペースで進んだ。11年度末の時点で、開発に伴う必要対策貯留量が約339万立方bであるのに対し、約186万立方bしか整備されていない。そのため、今後も河床掘削や護岸整備による継続的な貯留量の確保が必要となる。
 同流域は、4月1日付で「特定都市河川流域」に指定された。これにより、500平方b以上の土地で雨水が浸透しにくくなる行為を計画する場合は、貯留槽や透水性舗装などの対策を示し、愛知県知事(名古屋市、豊田市内は各市長)の許可が必要となった。
 また100立方b以上の既存の調整池を「保全調整池」として指定する方針を固め、所有者の了解を得た上で指定の手続きを行う。指定された調整池を改変する場合は、県への届け出が必要となる。