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建通新聞社(神奈川)
2012/06/18

【神奈川】 川崎市 コンテナターミナル再整備に着手

 川崎市は、川崎港の取り扱い貨物量の将来的な増加を見据え、東扇島地区内のコンテナターミナルの再整備に着手する。八千代エンジニヤリング(横浜市保土ケ谷区)に委託した「コンテナターミナル再整備検討業務」の中で、効率的で川崎港に最適な既存ターミナル施設再配置案の基本計画を2013年3月末までに策定する。工事は取り扱い貨物量に応じて段階的に実施できるスケジュールを検討する。
 同ターミナル内のコンテナヤード全7レーンのうち、現在は海側の4レーンが稼働しており、残り3レーンは予備として荷役機械を設置していない。効率的な荷物の積み下ろしができるよう、新たな荷役方式について検討し、ターミナル内全体の施設を再配置する。現状は、走行レール上を行き来してコンテナを運ぶレールマウント式の荷役機械を使用しており、横方向にしか移動できない点や、レールが車や人の動線の妨げになる場合がある点などの課題がある。
 再配置案には、走行レールが不要で敷地内を縦横自由に運転できるタイヤマウント式の採用や、予備の3レーンのレールを撤去し、敷地内を一部フラット化することなどが挙げられている。
 また、リーファー(冷蔵・冷凍)コンテナ置き場の増設も検討する。現在は4レーン(312基)が稼働しており、電源を増やせば546基まで増設が可能。東扇島地区には約70万トンの貯蔵能力を持つ冷蔵・冷凍倉庫が集積している。さらに京浜港全体の冷蔵・冷凍物流拠点として活用したい考え。
 作業用の照明の増設、電源の確保などの検討も併せて進める。川崎港戦略港湾推進協議会での検討内容やターミナル利用者へのヒアリング結果を盛り込み、基本計画を策定する。
 川崎港のコンテナターミナルは1996年に供用を開始した。面積23万1000平方b。京浜港として国際コンテナ戦略港湾に選定され、12年度にガントリークレーンの増設工事に着手し、取り扱い貨物量の増加への取り組みを進めている。
 所在地は川崎区東扇島92。