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建通新聞社(中部)
2012/06/15

【愛知】中京TV 新社屋建設へ大手5社に見積打診

 中京テレビ放送(名古屋市昭和区高峯町154、徳光彰二社長)は13日、名古屋市中村区のささしまライブ24に建設する新社屋の計画概要を明らかにした。着工は2013年秋を予定。施工者は、スーパーゼネコン5社を対象に見積もり参加の意向を確認し、希望者による見積もり合わせで12年末までに決定する。
 新社屋の規模は鉄骨造12階建て3万1000平方b。象徴的な高さ145メートルの電波塔は、ガラス張りで、シースルーエレベーターを組み込み、躍動感のある外観としている。内部には昭和区、中区栄の本社機能を移転。約350人収容の多目的ホールも設置する。
 構造は名古屋の放送局では初の免震構造を採用。浸水に備えて敷地を嵩上げし、液状化対策を実施する。設備面でも電気の引き込みを3系統とするとともに、無停電装置を強化。7日間連続運転可能な非常用発電システムと、3系統の給水システム(上水道、工業用水、井戸水)などを備えることで、災害時にも長期間放送可能な体制を整備する。環境面では、省エネ設備・建材の採用に加えて、屋上緑化・壁面緑化などを採用した。
 土地の取得費用を含めた総投資額は180億〜200億円。基本設計は伊藤建築設計事務所(名古屋市中区)と日建設計(名古屋市中区)の共同企業体が担当、NTTファシリティーズが協力している。
 建設地はささしまライブ24地区東街区。敷地面積は7120平方b。同地は名古屋市が国際交流の拠点として整備を進めており、同地区内での連携や、隣接する大規模な都市公園を活用したイベントの開催なども視野に入れている。
 社屋は15年度秋に完成させる予定。設備の調整などを経て、16年秋の全面移転を想定している。
 同社は、昭和区の現社屋が築44年を経過し、手狭で老朽化が進んでいることに加え、増改築が難しい環境にあるために今回の移転を決断。本社機能が中区栄に分散していることもあり、新社屋に統合することで社内の連携強化も狙っている。
 13日には、15年度までの4年間で経常利益を計150億円とする目標を設定した中期経営計画も発表。徳光社長は「第2の開局に向けて努力していく」との考えを示した。

提供:建通新聞社