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建通新聞社(中部)
2012/06/20

【愛知】県 療育医療総合C基本設計は日建設計

 愛知県健康福祉部は、心身障害者コロニー内に建設する療育医療総合センター(仮称)の基本設計指名プロポーザルで、最優秀提案者に日建設計名古屋オフィス(名古屋市中区)を特定した。今後、正式契約する。指名プロポには、日建設計のほか山下設計、伊藤建築設計事務所、浦野設計、安井建築設計事務所の4者が参加した。
 新センターは、コロニー内の重症心身障害児施設の「こばと学園」、発達障害研究所、中央病院の3施設を建て替えて整備する。施設の規模は設計を進めながら固める。総事業費は約94億円を見込む。
 建設スケジュールは、2012〜13年度に基本・実施設計を進め、13年度末に着工する。15年度に一部供用を開始する。場所は春日井市神屋町713ノ8。
 センターには「医療支援部門」「地域療育支援部門」の2部門を設置する。医療支援部門は、心身の発達障害に関する専門病院として、高度で専門的な医療の提供と地域医療の支援を実施する。病院のベッド数は147床、医療型障害児(重症心身障害児者)のベッド数は120床。また、心身の発達障害に関する研究活動も行う。
 地域療育支援部門は、広域的かつ高度で専門性を要する地域療育支援、相談支援、情報発信などを行う。地域で開催される療育グループや市町村職員の研修会などに講師を派遣するほか、地域療育支援のリーダーを養成する研修を実施する。ホームページやパンフレットなども活用して各種情報を発信する。
 現施設の規模は、こばと学園が一部地下1階地上2階建て延べ4637平方b。中央病院が地下1階地上5階建て延べ1万1372平方b。発達障害研究所が地下1階地上5階建て延べ6392平方b。構造は全て鉄筋コンクリート造。
 心身障害者コロニーは、心身の発達に障害を持つ人が医療、教育、職業訓練などを行うとともに、発達障害の原因や治療・予防の研究をするための総合的福祉施設として1968年6月に設置された。建て替えられる3施設を含め、職業訓練校や養護学校など17施設が設置されている。建物の総延べ床面積は6万9103平方b、敷地面積は74万0331平方bに上る。
 07年3月に策定した再編計画では、療育医療総合センターを設置するほか、知的障害者更生施設の養楽荘を15年度末までに廃止する方針を示している。また入居率の低い職員宿舎の必要性も今後、再検証する。

提供:建通新聞社