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建通新聞社四国
2012/08/10

【愛媛】策定率は86・1% 県内道路橋長寿命化修繕計画

愛媛県内の橋長15b以上の道路橋の長寿命化修繕計画策定率は県管理橋は100%、市町管理橋は77・3%で計86・1%。国土交通省が2012年4月時点で実施した全国道路橋の長寿命化に関する調査で明らかとなった。都道府県・政令市管理橋の全国平均は98%、市区町村は51%となっており、県内の策定率はいずれも上回った。
 橋梁の長寿命化対策は点検に始まり、修繕計画策定、修繕と進む。計画策定がかなり進んでいることから今後は計画的な修繕へと順次移行するが、修繕計画に基づく修繕実施状況(4月現在、橋長15b以上対象)は、管理橋が6%、市町管理橋が12・7%とあまり伸びていない。県も各自治体とも今後は計画的な橋梁修繕を進めなければならないが、厳しい財政下で土木予算が減る中、維持管理費の確保が課題となっている。
 橋長15b以上の道路橋数は愛媛県管理橋が926橋、松山市136橋、今治市111橋、宇和島市140橋、八幡浜市42橋、新居浜市78橋、西条市150橋、大洲市84橋、伊予市36橋、四国中央市141橋、西予市146橋、東温市45橋、上島町1橋、久万高原町79橋、松前町18橋、砥部町28橋、内子町71橋、伊方町4橋、鬼北町81橋、松野町23橋、愛南町53橋。
 このうち、劣化や損傷のため県内で通行規制が行われている橋梁は8橋あり、西条市管理橋が1橋、宇和島市管理橋が2橋、鬼北町管理橋が1橋、愛南町管理橋が1橋、新居浜市管理橋が1橋、四国中央市管理橋が1橋、西予市管理橋が1橋ある。
 1950年代から70年代の高度経済成長期に大量に建設された橋梁は、建設後40〜50年が経過し劣化が進み損傷が多発する危険性が高まっている。県や地方自治体は、限られた予算で最大の効果を得ようと維持管理と長寿命化に取り組む。
 損傷を早期に発見して改修し長持ちさせ、費用を抑制するとともに、補修により複数ある橋梁の架け替え時期をずらしていくことで財政負担を平準化する。ライフサイクルコストを軽減するため、劣化具合を的確に把握して予測するベストな修繕時期の見極めが求められている。