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建通新聞社(中部)
2012/09/14

【愛知】ミツカン 本社地区再整備プロジェクト 近く着手へ

 ミツカングループ(愛知県半田市中村町2ノ6、中埜又左エ門和英会長兼社長)は12日、本社棟や研究棟など半田市の同社施設を再整備する「本社地区再整備プロジェクト」について、9月中にも研究棟や中間実験棟の再整備に着手することを明らかにした。施工者は選定を進めているものの、現在のところ未決定。近く正式契約し、着工するとしている。
 同プロジェクトは、半田市の半田運河両岸に広がる本社棟、研究棟・中間実験棟、博物館(酢の里)などを再整備する計画。対象地区の総面積は約4万3000平方b。2011年11月に構想を明らかにしていたが、今回、具体的な整備計画を明らかにした。
 研究棟は、マーケティング機能と研究開発機能の連携強化のため、本社棟と敷地内で施設を一体化するよう改築。中間実験棟は、これまで近隣に分散していた実験施設を一箇所に集約し、基本構造に、実験設備を入れ替えやすくする工夫を取り入れた新施設を整備する。
 食酢の製造工程や歴史を紹介してきた博物館「酢の里」は、体験型企業情報発信施設として改築。生産工程を見学できる施設を整備する。
 各施設の外観は、半田市の景観条例を順守するだけでなく、運河沿いの建造物に黒壁や瓦屋根、旧来の屋根勾配など、古くから親しまれてきた景色を継承するデザインを採用。また、かつての半田工場に見られた煙突は施設の換気装置として設置し、新たな景観要素とした。このほか環境対策では、太陽光発電、太陽熱や井戸水を活用した空調システム、運河の河川風導入などを検討している。
 現在の主要施設の配置面積は、本社・研究棟が約6100平方b、酢の里と第1工場の敷地が約6400平方b、第2工場が約1万4700平方b、第3工場が約6000平方b。加えて、主に最南部に位置するその他の施設が合わせて約8200平方bとなっている。
 すでに一部施設の除却・改修などに着手しているものの、再整備工事への着工はこれから。研究棟や中間実験棟の再整備は15年12月の完了を予定。「酢の里」に替わる体験型企業情報発信施設は14年度中に暫定開業し、15年度中のオープンを想定している。

提供:建通新聞社