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建通新聞社(中部)
2012/10/01

【三重】津農林水産商工環境事務所 伊勢湾三期水域環境設計へ

 三重県津農林水産商工環境事務所は、水産環境整備事業・三重保全二期地区の「伊勢湾三期工区水域環境保全創造事業」の全体実施設計に着手した。担当は、芙蓉海洋開発三重センター(鈴鹿市)で、設計工期は2013年3月31日まで。工事は一部地区で底質改善の工事に12年度から着手しており、13年度から各区域で整備に着手する考えだ。事業期間は12年度から21年度までの10年間。
 水域環境保全事業全体は、木曽岬町から明和町に至る伊勢湾三期と伊勢市の伊勢湾南部で底質改善などを中心に行い、このほか、13地区で藻場造成などを進める。工事は各地域を所管する津、伊勢、尾鷲の各農林水産商工環境事務所が発注する。
 今回の設計は、津農林水産商工環境事務所が所管する伊勢湾三期(木曽岬町、桑名市、川越町、四日市市、鈴鹿市、津市、松阪市、明和町)の海域が対象。全体事業量は、干潟整備が楠町海岸沖で3f、作澪(さくれい)が雲出川古川河口、櫛田川河口沖、祓川河口で45f、海水交流施設が中の川河口沖で4f、海底耕耘(こううん)が白子漁港南沖合、志登茂川河口沖、香良洲沖、下御糸漁港沖、大淀漁港北沖合で500f(面積はいずれも整備による効果が期待される面積)。
 調査では事業化のための測量や底質調査、鳥類・生物調査の現況調査を実施し、その結果を踏まえて、海底耕耘を除く、干潟、作澪、海水交流施設の設計を行う。(海底耕耘は簡易な作業で設計を伴わない)。
 作澪は、浅い海域、干潟域に局部的に深い澪筋(みおすじ)をつくることにより、海底内の流況を変え、水交換を促進させる工事。海水交流施設は破波などにより新たに流れを発生させるために海底に沈めた構造物の工事で海流を生じさせることで稚貝などの生息を促進させる。構造物の形態や方式は設計の中で詰める。
 なお干潟に必要な砂は整備区域内で調達こととし、作澪により生じた砂を利用していく考えで、各工事を並行して行う計画。海底耕耘は6区域で行う予定で、このうち、明和町の下御糸漁港沖で12年度に一部工事を行っている。

提供:建通新聞社