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　名古屋市住宅都市局は、港区・南区内で津波避難ビルに指定されていない小・中学校について、指定に向けた整備のための設計を進めている。屋上への階段やフェンスを整備する。一部のフェンスの整備工事は12月までに一般競争入札で発注する予定。残るフェンスの整備工事と階段の設置工事は２０１３年度当初予算に事業費を盛り込む考えだ。
　市は、大地震に備え、港区・南区内の小・中学校の津波避難ビル指定に向けた施設整備・設計の費用を６月補正予算で計上した。対象となっているのは、港区内で８校、南区内で12校の合計20校。いずれも３階建ての校舎で、屋上のフェンスや屋上に上がるための階段などがない。そこでフェンスの取り付けや屋上階段の設置を進める。
　西築地小・野跡小・神宮寺小の３校については、すでに３階から屋上に避難できる屋内経路があるため、転落防止用フェンスの設置のみ行う。工事は３校を一括して第３四半期中に一般競争入札で発注する予定。
　豊田小・千鳥小・宝小・柴田小の４校は、屋上への緊急避難経路はあるが、階段幅が十分ではないなど避難に適していない。そのため、フェンスの設置を12年度に先行して行う。工事は４校を一括して第３四半期中に一般競争入札で発注する。また、屋外避難階段の設置工事は13年度に発注する予定。現在、設計を本田建築設計事務所（名古屋市瑞穂区）に委託して進めている。
　残る13校は、屋上への避難経路がないため、フェンスと屋外避難階段の設置を同時に進める。設計は▽黒野建築設計事務所（名古屋市緑区）―南陽中・福春小・西福田小▽本田建築設計事務所（名古屋市瑞穂区）―名南中・柴田小、豊田小・伝馬小▽三共コンサルタント（名古屋市東区）―東港中・成章小▽石田建築設計室（名古屋市千種区）―宝小・宝南小・大生小▽創美設計（名古屋市東区）―白水小・千鳥小▽畑中建築事務所（名古屋市中区）―南光中・星崎小・本城中―にそれぞれ委託した。工事費は13年度当初予算に盛り込みたい考えだ。
　屋外避難階段の規模は鉄骨造３階建て延べ70平方�b程度となる見込み。工事では、屋上防水改修や倉庫の新築なども併せて行う。工事もいくつかにグループ分けして発注する可能性が高い。

提供:建通新聞社