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日本工業経済新聞社(群馬)
2012/11/22

【群馬】粕川小学校新校舎は5棟−13年7月にも発注

 前橋市は、来年度に改築を計画している粕川小学の新校舎施設概要などを明らかにした。新校舎は5棟で構成され、トータルした延べ床面積は約4100uとし、総事業費は外構工事を含めて約12億円に上る。2013年10月から14年12月までの工期で校舎を建設し、外構や既存校舎の解体も同年度中に仕上げる予定。特徴的なW造校舎の木材は富士見町赤城山の市有林を有効活用し、工事は建築、機械設備、電気の3分離発注が濃厚。13年9月定例議会へ工事請負契約案件を上程すると見込まれ、11年度に発注したみずき中学校の建設案件と同様に、7月に建築と機械設備を発注し議会にかけ、一時おいて電気工事を発注するスケジュールが予想される。

 既存の粕川小学校校舎は、1967年に建設され88年に改造されたRC造3階建て、延べ床面積3496u。2011年度に行った耐力度調査で改築を決め、既存校舎の南側へ新校舎W造一部RC造の平屋一部2階建て、延べ床面積約4100uを新築し、跡地は駐車場として利活用する。校舎の建設に11億円、外構工事に1億円を試算しており、来年10月から14年12月までの2カ年計画で工事を進めていく。
 校舎の配置は、中央部に管理・特別教室棟を設け、その両側に普通教室棟4棟を建設する。中央部と各教室棟は渡り廊下で接続し、西側の教室棟2棟も渡り廊下で接続させる。さらに、管理・特別教室棟には24枚の太陽光パネルを設置し発電量10kWhの発電を校内の電気供給に充てる。
 普通教室棟は、W造平屋建て、延べ床面積約2500u(4棟分)。教室数は普通教室21教室と保健室で、管理・特別教室棟の東側2棟は、各棟約450uで4クラスずつ配置。一方、西側2棟は約820uと約800uで7教室ずつ整備する。
 管理・特別教室棟は、RC造2階建て、延べ床面積約1600u。1階は、理科室をはじめ多目的室や地域活動室、放送室のほか、用務技師室とコンテナ室、PTA室を配置する。2階は、職員室や校長室、図工室、印刷室、教育相談室、児童会室に加え会議室などをレイアウトしている。このほかの特別教室は、既存校舎の西側にある既存特別教室棟に配置されているため両2棟で特別教室を分ける形。
 市は、校舎への木造採用について「ぬくもりのある木の校舎で児童の学習の場や生活の場としてふさわしい環境となる」と20日の教育福祉常任委員会で説明。木材は、富士見町赤城山にある沼の窪市有林のスギ材を利用するこだわりを見せた。同市有林のスギは樹齢86年を迎えた適齢期に入っており、2・45haを伐採して市有林を有効活用。本年の12月補正予算案へ伐採業務と林業作業道工事費の予算を計上しており、可決されれば年内中または年明け早々に指名競争入札を行い1〜2月に伐採業務を実施する。林業作業道はL750m・W2mの開設と作業車の回転場(約300u)の整備となる。
 なお、既存校舎の解体後には駐車場134台を整備する外構工事も控える。地元要望を受けて100台規模の駐車場を整備するもので、地域の催し物会場に利用されるケースもあり駐車場が不足している現状に配慮した。
 基本および実施設計は、石井設計(前橋市)が作成を担当している。