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建通新聞社(中部)
2012/12/11

【愛知】県建設部 バイオガス設備の事業者公募か

 愛知県建設部は、豊川浄化センター(豊橋市新西浜町1ノ3)の下水汚泥の処理で、汚泥をメタン発酵させてバイオガス化する設備を導入する。現在、PFIやDBOによる事業手法を検討しており、2012年度内に結論を出す。PFIなどを導入する場合は、13年度に事業者の公募手続きを行う予定だ。
 現在、同センターで発生する汚泥は焼却処理している。下水汚泥を減容化する過程で発生するバイオマス(再生可能な有機性資源)をバイオガス化する。既存の消火槽やガスタンクを利用する計画で、老朽化した攪拌(かくはん)機や電気設備などは更新が必要としている。
 精製したバイオガスは焼却炉の助燃剤として利用するほか、都市ガスや発電への利用も検討している。
 事業手法の検討は、パシフィックコンサルタンツ中部支社(名古屋市西区)に依頼して進めている。
 同センター内では、豊橋技術科学大学が家庭ごみや下水汚泥などから高品位肥料やバイオガスを生産する実証実験を行っている。将来的には下水汚泥に食品残さを混ぜてバイオガス化することも視野に入れている。
 県は10〜11年度に、下水汚泥のエネルギー利用の可能性を検討するため、学識経験者や関係市を交えた検討委員会を開いた。PPP(官民連携)を前提としているため、民間企業10社を対象にアンケートを実施し、事業採算性と環境負荷低減が両立する可能性を調査した。その結果、現在の汚泥処理よりコストが安くなり、かつCO2排出量も減らすことができると回答を得ている。


提供:建通新聞社