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建通新聞社(静岡)
2012/12/17

【静岡】県有施設のファシリティマネジメントで方向まとめ―静岡県

 静岡県は、県有財産の有効活用に向けた今後のファシリティマネジメントの考え方をまとめた。これまでの保全管理の考え方を、「経営的視点」から企画・管理・活用する方向に転換。「県有施設の総量最適化」「県有施設の長寿命化」「維持管理経費の最適化」「施設の有効活用」に取り組む方針。13日に開いた県行政改革推進委員会の中で案を示した。
 県が保有する財産は、11年度末で土地面積が約4780万平方b、建物の延べ床面積が約410万平方b。このうち県有施設をみると、02年度末に約25%だった建設後30年以上経過した建物の割合が11年度末に約半数に達しており、今後も老朽化の進行が見込まれている。県の試算によると、県有施設の大規模修繕(対象は建設後30年以上の建物)と建て替え(同60年以上)に必要な更新費用は、過去5年間の平均で年間148億2000万円だったものが、「今後、年間188億0700万円になる」という。
 こうした状況を踏まえ、現在の保有施設のうち今後も活用すべきと判断した施設について、計画的保全によりできるだけ長期間活用できるよう「質の見直し」を実施。一方、余剰と判断したものは、他の用途での活用方法を検討した上で、利活用の見込みのない場合は積極的に売却するなど「量の見直し」を行う。
 具体的な取り組みの方向は、▽県有施設の総量最適化▽県有施設の長寿命化▽維持管理経費の最適化▽施設の有効活用―の大きく四つ。
 総量の最適化では、施設の利用度や建物性能、毎年度の維持管理や将来のコスト、市町や民間での類似施設の設置状況などを踏まえ、必要な施設を絞り込む。
 長寿命化については、まず、04年度に導入した県保全支援システムの対象施設を拡充し、計画的保全に必要な情報の共有化を促進。次に劣化診断の対象施設の拡充を検討し、統一的な視点で施設の機能維持と安全確保を目指す。さらに、実効性のある中期的な保全計画と技術的判断基準を作成する。
 維持管理経費に関しては、施設情報を一元化してデータベースを構築。例えばエネルギーコストと延べ床面積などを比較分析し、最も効果的・効率的な維持管理経費を算出するなどベンチマーキング手法を取り入れる。
 施設の有効活用として、@空きスペースの有効活用A執務スペースの標準化B職員住宅の有効活用の推進C県有施設の処分D公共・民間への提供による有効活用―を掲げた。職員住宅の有効活用で、共同利用の仕組みを検討するほか、12年度末に策定する新たな計画に基づく県有財産の売却、普通財産の貸付制度を活用などに取り組む。
 委員からは、「外部の人間を交えて取り組みを進めるべき」「明確な目標を設定すべき」「売却した資産を借金返済に充てるのではなく、スマートシティづくりなどに活用してはどうか」などの意見が出た。県は今後、委員会での意見も踏まえ最終的な方向を固める。
(2012/12/17)
建通新聞社 静岡支社