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日本工業経済新聞社(群馬)
2012/12/25

【群馬】県営は7地区見込む−5億未満の農村整備事業

 県農村整備課が2013年度における全体事業費5億円未満の県営新規採択を7地区見込んでいることがわかった。群馬県農業農村整備事業計画審査委員会(委員長・茂木一義農政部長)の第2回幹事会で7地区の優先度が高いと判断されたという。7地区とは◇伊勢崎市三和町鯉沼地区◇渋川市赤城町津久田U期地区◇渋川市赤城町赤城南第2地区◇渋川市中郷子持地区◇甘楽町小幡地区◇中之条町上沢渡わらび峠地区◇中之条町四万・折田美野原地区−で、いずれも来年度から実施設計などに入っていく。

 県においては国庫補助が全体事業費5億円以上、県単3億円以上の事業を対象に群馬県公共事業事前評価で適正かどうか判断される仕組みとなっており、農業農村整備事業のほか、環境森林部や県土整備部が実施する事業も同様の手続きが必要となっている。
 一方、これら未満の事業については各部局の判断により採択が図られ、農業農村整備事業に関しては、群馬県農業農村整備事業計画審査委員会幹事会の場において優先度が判断。同課によると、来年度における県営事業の新規採択地区は7地区に絞り込まれたという。ただ、優先度が高いと判断された7地区のうち、6地区が内閣府所管の地域自主戦略交付金(一括交付金)で実施される事業のため、あくまで現時点での見込みにすぎず、内閣府からの配分額の増減によっては大きく変動する可能性がある。これら以外の1地区(わらび峠)については、国の通常補助である地すべり対策事業で進める。
 来年度から新規採択が予定されている全体事業費5億円未満の県営7地区は◇伊勢崎市三和町鯉沼地区◇渋川市赤城町津久田U期地区◇渋川市赤城町赤城南第2地区◇渋川市中郷子持地区◇甘楽町小幡地区◇中之条町上沢渡わらび峠地区◇中之条町四万・折田美野原地区−。
 鯉沼地区ではため池の改修を実施し、農業用水の安定供給を図る。工事は堤体盛土工L135m、取水工(3カ所)、洪水吐工(越流堰式洪水吐1カ所)、護岸工(堤体部が張りブロック600u、西側の附帯護岸が練積ブロック404u)、付帯工(フェンス、舗装復旧)。このうち、取水工では予定する3カ所のうち、1カ所は斜樋式取水設備により取水し、底樋より下流水路に接続する。このほかの2カ所については、補助的取水と位置付けて堤体を避けた地山部へ竪樋式の設備を設ける。全体事業費は9030万円を試算しており、改修事業の完了は15年度を見込む。
 津久田U期地区では、津久田揚水機場の電気設備とポンプ設備をそれぞれ更新する。全体事業費は9200万円を試算し、14年度の事業完了を目指す。工事は、電気設備が受変電設備とポンプ操作盤を低圧仕様へと更新、事業費には7600万円を予定している。一方のポンプ設備は電動機(低圧仕様)を1基更新する計画で、1500万円の事業費を見込む。
 赤城南第2地区では3橋、擁壁1カ所、舗装L5900m・W7mをそれぞれ補修する。橋梁補修は沼尾橋、永井橋、胡平橋で、このうち沼尾橋のみが耐震補強となる。全体事業費は2億7405万円で、内訳は橋梁補修が6950万円、擁壁補修が3130万円、舗装補修が1億4170万円となっている。事業自体は16年度の完了を目指す。
 子持地区でも同様、直松橋の耐震補強と舗装補修L3900m・W7mを実施する。全体事業費には1億1235万円を試算し、橋梁の補修は1328万円、舗装補修は8550万円をそれぞれ想定している。16年度の事業完了を目指す。
 小幡地区では雄川堰で石積水路工L80m、洗い場改修51カ所、水路景観修景工L380m、進入路横断工18カ所、石橋工などに着手する。事業については18年度の完了を目指し、全体事業費には1億8700万円を試算。内訳は石積水路工1900万円、洗い場改修4700万円、水路景観修景工6000万円、進入路横断工4900万円、石橋工など1200万円を見込む。
 わらび峠地区では集水井工4基(φ3・5m×H45m)、集水ボーリング工L1240m(φ40oのVP管)、排水ボーリング工L200m(φ100oのSGP管)、U字溝および管渠埋設L580m(φ100oの塩ビ管〜U字溝300o)、集排水路工L530m(U字溝500o)、水路兼用道路工L180m・W3・5m、管理用道路工L110m・W3・5m、路肩保護工L160mを実施する。事業費は3億2000万円を試算し、内訳は集水井工が7360万5000円、集水ボーリング工が3759万円、排水ボーリング工が1008万円、U字溝および管渠埋設が4326万円、集排水路工が3706万5000円、水路兼用道路工が1281万円、管理用道路工が735万円、路肩保護工が2709万円となっている。18年度の事業完了を目指す。
 美野原地区では、頭首工の補修・補強と水路の補修を進める。具体的には頭首工(固定堰、魚道、排砂ゲート堰柱)がコンクリート部分の打ち換えと水門金物の塗装。開渠L1200mと掛樋L15・2mが塗装材による表面被覆工。余水吐1カ所が含浸材によるコンクリート改質工。事業費には1億500万円を試算し、内訳は頭首工部分の打ち換えなどが2860万円、開渠補修が6260万円、掛樋補修が80万円、余水吐補修が20万円となっている。