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日本工業経済新聞社(茨城)
2012/12/26

【茨城】県港湾課 2社共同申し出を承認 鹿島港洋上風力発電

 県土木部港湾課は、公募で潟Eィンド・パワー・エナジー(神栖市)と丸紅梶i東京都)を選定した鹿島港への洋上風力発電について、両者からの共同事業の申し出を承認した。両者は新会社(仮)ウィンド・パワー・オーシャンを近く設立し、環境影響調査や事業実施計画の作成などを進める方針。スケジュールは当初どおりとなりそうで、2015年ごろ着工し、17年ごろ発電を見込む。
 この計画は、県が「再生可能エネルギー源を利活用する区域」に設定した南海浜地区と南海浜沖地区の680haへ、5MW(5000kW)の大型風力発電施設を約50基建設するもの。
 6月から公募した結果、8月に事業予定水域を2分割し、それぞれの水域の事業予定者として北側をウィンド・パワー・エナジー、南側を丸紅に選定。だが今月12日に、両者から県へ共同事業として進めていきたい旨の申し出があったことから、県では21日にこれを承認した。
 承認した理由について、県は、両者の事業実績やノウハウを相乗的に活用した方が事業展開に有利となること、経営基盤の増強によるリスクへの対応力強化、建設から運営にいたるコスト縮減により事業の採算性が向上することなどを挙げている。
 今後、ウィンド・パワー・エナジーを(仮)ウィンド・パワー・オーシャンへ改組・改称し、その事業主体へ丸紅が出資・参画する。出資比率は両者協議の上、決定する。参画については原則、取締役などの人的派遣を年頭に協議するという。
 その後、共同事業者が必要な調査検討などを行い、具体的な事業実施計画を策定していく。県は関係機関などで構成する(仮)鹿島港洋上風力発電推進協議会を設置し、事業予定者が策定する事業実施計画などを指導、助言する。
 その内容が適切であれば、県と事業予定者との間で事業実施にかかる協定が締結され、港湾法に基づき水域を占用許可。両者の応募時の計画では15年ごろから着工され、17年ごろから段階的に発電が開始される。