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日本工業経済新聞社(群馬)
2012/12/27

【群馬】3案から来月選定−大正橋側道橋架け替え

 県渋川土木事務所は、渋川市の渋川〜北橘町八崎を渡す国道353号大正橋の側道橋を撤去し新たに架け替える。本年度は予備設計を作成中。撤去の要因は老朽化であり、撤去後の側道橋機能の代替について検討している。3通りの架け替え方法が挙がっており、予備設計作成を受けて、来月中にも同事務所と県道路管理課で協議が行われ1案に決定するもよう。来年度は詳細設計を進め、着工は2014年度以降となる。

 大正橋側道橋は、大正時代に計画され1929年(昭和4年)に架設された橋長215・7m、総幅員5・5mの橋梁。現在の大正橋が下流に整備された74年以降は歩道橋として利用されている。
 上部工形式はRCT桁10連と鋼トラス桁2連を組み合わせ、下部工は重力式橋台2基とRC橋脚(小判型)11基。支間長は、RC桁が10径間=L5m+L12・1m×9、鋼トラス桁が2径間=L50・9m×2。基礎工のデータは残存していないが、木製杭などを用いたことも推測されている。設計荷重は8t。老朽化が顕著であることから撤去を予定している。増水時には水位がH3・7mを超えると、同側道橋のみ通行止めの措置が執られている。
 検討される架け替え方法は、@現在の大正橋へ歩道橋上部工を添架する(下部工工事は含まず)、A現橋梁下部工を拡幅し歩道橋上部工を架設する、B現橋とは独立した歩道橋として、下部工から上部工まで整備する―の3案。現橋は下流側に歩道があるものの、同橋前後は朝夕の交通量が多く横断歩道等の設置は現実的でなく、橋梁両側に歩道が必要とされる。新しい歩道の幅員は現在の有効幅員5mよりは小さくなり、W2m程度になる見通し。1月中に県道路管理課と協議し、詳細設計に向けて架け替え方法を決めるとしている。
 現在の大正橋は、橋長224m、総幅員9・55m、下流側に歩道が設置されている。上部工形式は3径間連続トラス、下部工は逆T式橋台2基、円形T型式橋脚2基。基礎工形式はニューマチックケーソン基礎が採用されている。支間長はL74・2m×3。耐震補強工事はすでに実施済み。
 同事務所は、別辞業として大正橋周辺での渋滞解消に向けた調査も実施。渋滞原因の一因として同橋の車線数(2車線)も指摘されているが、今回の側道橋架け替えにより車線数の増加はなさそう。
 側道橋の数m下流に現橋が位置するほか、側道橋の50m上流にはJR上越線の第一利根川橋梁が架かっている。上部工工事のみで対応する場合、本年度発注された嬬恋村三原地内の国道144号三原大橋(橋長74m)でW1・5mのコンクリート橋ブラケット方式アルミ床版橋を整備している例などがある。