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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/01/16

【群馬】第2駐車場へ滞水池−グリーンドーム前橋

 前橋市は、合流式下水道緊急改善事業で来年度にグリーンドーム前橋の駐車場へ滞水池を単年で建設する。これまでの入札実績を勘案すると総合評価型条件付き一般競争入札が濃厚。発注時期は早着交付申請が適用となれば4月から5月に公告し6月に開札するスケジュール。同案件で合流式下水道改善の事業は完了となり、雨天時の管渠や処理場の能力を超えても未処理汚水の河川流出を抑制する機能が果たされることになる。

 前橋市が来年度に建設を予定している滞水池は、岩神町地内のグリーンドーム前橋の第二駐車場周辺へ整備する。
 規模は、貯水量570立方mのコンクリート製滞水池(内空幅=W5m、H4・5m、L27・5m)となる。現場でのコンクリート打ちで工事を進める計画。現場は、駐車場周辺の市有地を活用するが、予定地に植栽が生い茂っているため、伐採工も含めて発注する方針。伐採期間も考慮して早期発注を視野に入れている。
 なお、同事業は国庫補助を受けて実施するが、早期着工を目指して早着交付金を申請する考え。交付金の内示は4月1日付けで決定するため、決定すれば4から5月中に公告し、6月ころの開札を予定している。
 発注規模は、同程度規模の実績から考えると、水道局駐車場の滞水池(貯留量552立方m)は、ボックスカルバート型で2011年7月28日に総合評価条件付き一般競争入札で池下工業(前橋市)が9500万円で落札しており、同様の規模が想定される。
 市は、同事業で前橋水質浄化センターの沈澱池建設をはじめ、前橋こども公園や天川ポンプ場、水道局職員駐車場への滞水池建設のほか、前橋刑務所東側道路地下に貯留管を建設し、中川ポンプ場の能力強化を図ってきた。
 同事業は、雨水と汚水を同一管渠によって排除するシステムで全国191都市で採用されている。合流式下水道における雨天時の未処理下水の放流は水質汚濁や悪臭、公衆衛生上の観点から大きな問題として据えられており、早急な改善対策が必要なことから2003年に下水道法施行令を改正、未処理放流水の抑制などを目標に原則13年までの改善対策を完了する目的で進められている。
 国土交通省が発表した全国の合流式下水道緊急改善事業の11年度末までの進捗状況で、前橋市は新技術の導入や適切な対策手法の選定などで目標達成可能といった「B」評価を得ている。