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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/01/21

【群馬】2月に土留工など−国道353号拡幅・線形改良

 県中之条土木事務所は中之条町市城地内で進めている国道353号の道路拡幅・線形改良事業で、2月にもL150m区間にある土留工など構造物や歩道を整備する工事を指名競争入札で執行する。現在施工が進んでいる工区の東側(渋川市方向)、不動橋手前まで、同国道北側が整備対象。さらに来年度については不動橋の架け替えに着手していく。仮橋の設置から現橋撤去、新橋架設まで実施する。2014年度の事業完了に向けて進捗を図っていく。

 2010年度にスタートした同事業は、国道353号においてJR吾妻線市城駅の北付近から東方向L616・9mを対象区間としている。同国道は渋川市と吾妻地域を結ぶ重要な道路であるが、同区間は歩道がなく狭隘かつS字状にカーブ。歩道もなく両脇に民家が建ち並び見通しが良くないため自動車・歩行者の両者にとって危険だった。
 同事業では片側に歩道W2・5mを設置し全幅9・75mの幅員を確保し改善を図る。不動沢に架かる不動橋も上流へ架け替えることになるが、現橋右岸付近には県指定天然記念物「中之条のサイカチ」があり、樹木に負担をかけない方法で対応する。
 道路部の線形改良と詳細設計は東洋測量設計(東吾妻町)、橋梁の詳細設計は藤和航測(前橋市)がそれぞれ担当した。総事業費は3億5000万円を見込んでいる。
 工事は中之条町側から渋川市方向へ進行していく。迂回路を整備して1車線ずつ振り替えるような形で通行への支障を最小化している。2月に発注する工事は、用地を確保している住宅地にかかる。現道北側の住宅地を対象にL150m程度で、緩やかに北へ上がっていく傾斜地であることから道路改良工事に向けて土留工などを整備する。
 来年度に工事を実施する不動橋の新橋は、PC単純T桁橋、橋長21・6m、全幅9・75m(片側にW2・5mの歩道)。中之条側の橋台には、場所打ち杭φ1000o、L8・5mの基礎杭を4本、渋川側にはφ1000o、L8mを4本となる見込みだ。現橋よりやや上流の川幅が広がっているところに架設するため、現橋よりも橋長が伸びる。
 不動沢は年間を通じて水量が大きく変化する河川ではないため、工事の発注時期は季節を選ばないと見られる。不動沢以東は現道より北側を抜けて現在市城公民館のある箇所がルートとなり、現道へ取り付けられる。