トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(静岡)
2013/01/23

【静岡】配置機能や施設など検討開始―静岡空港への基幹的広域防災拠点整備で静岡県

 静岡県は、公募型簡易プロポーザル手続きを進めていた「平成24年度富士山静岡空港における基幹的広域防災拠点整備基本構想策定業務」の委託先にランドブレイン静岡事務所(浜松市東区)を特定した。国による事業化に向け、配置すべき機能や施設、規模などの方向を3月18日までにまとめる。
 基幹的広域防災拠点は、空港西側の未利用地に配置する。県のイメージでは、自衛隊の応援部隊ベースキャンプ地、自衛隊の活動支援拠点、医療や食料など物資拠点の用地として一定規模の敷地を確保するとともに、3階建て程度の管理・ボランティアセンターを建設する。
 今回の業務では、まず、基幹的広域防災拠点の在り方について検討。国内に整備された基幹的広域防災拠点の位置や規模、平時・災害時の利用方法、整備手法などを調べ、南海トラフ巨大地震など県内での超大規模災害に対処するための基幹的広域防災拠点の必要性をまとめる。
 次に、設置場所となる富士山静岡空港の地理的条件や交通ネットワーク上の位置付け、広域防災拠点としての優位性などを明確にする。
 その上で、富士山静岡空港を基幹的広域防災拠点とする場合に必要と考えられる▽救援物資の中継・分配機能▽応援部隊のベースキャンプ地▽広域医療搬送拠点の後方拠点▽管理棟▽ボランティアセンター▽オフサイトセンター、県環境放射線監視センター▽司令塔機能▽平常時の活用―などの機能と規模を検討。
 これを基に施設の配置計画をまとめ、それぞれの施設の概算工事費を算出する。
 防災拠点の設置をめぐっては、東海地区の自治体や国関係機関などで構成する東海・東南海・南海地震対策中部圏戦略会議が策定した「中部圏地震防災戦略」の中で、富士山静岡空港と県営名古屋空港、名古屋港の3カ所に高次支援機能を備えた広域防災拠点施設を配置すべきとする構想が盛り込まれた。これを踏まえ、内閣府と国土交通省中部地方整備局が関係自治体と具体的な施設整備方針を検討し、3月までに一定の方向を示すことになっている。
(2013/1/23)
建通新聞社 静岡支社