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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/01/25

【群馬】高崎市新斎場延べ床は7140u−基本計画まとめ議会報告

 高崎市は25日、現有施設の隣接地に建設する新斎場の基本設計がまとまったことを受けて、市議会斎場・環境施設建設調査特別委員会に、建築計画概要などを報告した。建物規模は基本設計段階で、RC造一部S造2階建て、延べ床面積は7140u(1階6620u、2階520u)の耐火建築物として計画している。今後、2月上旬から8月末日にかけて実施設計業務を進めていくとともに、並行して来年度は敷地造成などの工事にとりかかる。敷地造成などには約3億円の工事費を2013年度予算案に盛り込むとしている。その後、14・15年度で建設工事を進め、16年4月の供用開始を目指す。

 新斎場は寺尾町にある現有施設の老朽化などを踏まえ、敷地内の隣接地に建設する。現段階での延べ床面積は7140u規模とし、前橋市斎場の約6800uよりも若干大きいつくりとする。
 新斎場の基本設計案については、昨年11月にも特別委員会で進捗状況を報告しており、その段階からさらに葬祭業者や議員からの意見・提言を踏まえたうえで、最終的な基本設計を確定した。
 施設は大きく分けて、式場棟・火葬棟・待合棟で構成する。これらは明確に分けて設置し、それぞれにエントランスを設ける。棟と棟の間の動線や駐車場からのアクセスなどを考慮し、火葬棟を中央にし、南側に待合棟、北側に式場棟を配置する。建物正面にはメーンとなる第一駐車場を設け、151台分の駐車スペースを確保する。第一駐車場の下段には第二駐車場(165台)も設け、2つの駐車場間は階段でつなぐ。斎場へのアクセス道の急勾配は再整備する。
 エントランス付近には、庇のある車いす使用者も利用できる思いやり駐車場、式場に近い部分に聖職者用の駐車場を設置する。駐車場内には歩道を設け、歩車分離を基本とし安全面に配慮する。また、敷地特性を生かした配置計画とすることで、安全性を保ちつつ必要な造成保護を行い、コストバランスにも配慮する。
 環境や省エネルギー対策も積極的に講じる。待合棟の屋上には40kWの太陽光パネルを設置し、そのほかの自然エネルギーの有効活用策も積極的に導入する。自然採光や通風・換気を通路や待合室で活用し、照明負荷や冷暖房負荷の低減を図る。また、ペアガラスを採用することで遮熱や断熱効果を高めたり、雨水を散水利用するなど、総合的にライフサイクルコストの縮減に踏み込むなど、環境にやさしい施設とする。
 本体の基本設計業務は石井アーキテクトパートナーズ(高崎市)、火葬炉設備工事は宮本工業所(富山県富山市)が担当している。実施設計業務も引き続き石井アーキテクトパートナーズにより進めていく。