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建通新聞社(神奈川)
2013/02/27

【神奈川】「低入札価格調査制度を導入」 併せて失格基準を設定 県内広域水道企業団

神奈川県内広域水道企業団は、工事・計画調査委託(コンサル)の案件に低入札価格調査制度を導入する。13年4月1日以降の公告案件に取り入れる。工事は設計金額5000万円以上、計画調査委託は同2000万円以上などが対象となる。現在、企業団では最低制限価格制度を適用しているが、見積もりの際の企業努力を評価する機会が失われる恐れがあるとして、新たに低入札価格調査制度を導入し、最低制限価格制度と併用する。低入札価格調査対象者との契約に当たっては、技術者の増員や提出資料の審査など、必要な品質確保の手段を講じるとしている。併せて一定の基準となる額を下回った場合は落札者としない「失格基準価格」も設ける。
 低入札価格調査制度は、入札前に設定される調査基準価格を下回る金額での入札者について、その価格で仕様内容を確実に履行できるかどうかを調査し、認められた場合に落札者とするもの。
 対象となるのは、@総合評価一般競争入札に付す工事または計画調査委託A設計金額5000万円以上の工事または製造の請負B設計金額2000万円以上の計画調査委託―の三つケース。
 算出式は、工事・調査基準価格=(直接工事費×0・95+共通仮設費×0・90+現場管理費×0・80+一般管理費×0・30)×α。「α」は0・990〜1・000の範囲で契約権者が抽選で決定した数。
 コンサルは、業務の種類に応じて、別表の算定割合を算定項目に乗じて得た額に補正値を乗じた額。補正額は0・990〜1・000の範囲内で契約権者が抽選で決定した数。
 工事、コンサルとも、規定式で算出困難なものは予定価格の100分の70〜75の範囲内で契約権者が抽選で決定した額となる。
 調査基準価格を下回った入札者のうち、一定基準となる額(失格基準価格)を下回った場合は失格となる。算出式は、工事・失格基準価格=(直接工事費×0・75+共通仮設費×0・70+現場管理費×0・70+一般管理費×0・30)×α。計画調査は、業務の種類に応じて別表の算定割合を算定項目に乗じて得た額に補正値を乗じた額。補正値は0・990〜1・000の範囲内で契約権者が抽選で決定した数。
 工事、コンサルとも、規定式で算出困難なものは、予定価格に100分の60を乗じて得た額に補正値を乗じた額。
 低入札価格調査対象者と工事契約をする場合の条件は、国の運用に基づき、▽契約保証金は請負金額の10分の3以上(通常は10分の1以上)▽前払い金は請負金額の10分の2以内(通常は10分の4以内)▽公告で定める技術者の要件と同一の要件を満たす技術者を、当該工事の配置予定技術者とは別に1人以上(JVは構成員ごとに1人以上)▽下請負代金の額にかかわらず、施工体制台帳(建設業法第24条の7第1)を提出―とした。
 また、低入札価格調査制度の導入に伴い、最低制限価格制度で設定するコンサルの最低制限価格の算定式は、低入札価格調査制度で新たに設定する調査基準価格の算定式に合わせることとする(調査基準価格制度の算定割合・算定式=最低制限価格制度の最低制限価格の算定割合・算定式)。
 国土交通省の調べ(2012年6月発表)によると、11年9月1日時点で「低入札価格調査制度と最低制限価格制度を併用」している都道府県の数は42(89・4%)、「低入札価格調査制度のみ導入」が5、「最低制限価格制度のみ導入」は0。政令指定都市(19団体)はいずれも両制度を併用。市町村は半数超の50・2%が「最低制限価格制度のみ導入」、併用は25・6%という状況。
 神奈川県内を含め、WTО案件などに低入札価格調査制度を導入している団体が多い。県内広域水道企業団の場合、金額で適用対象案件を設定しているのが特徴だという。
 13年度の適用案件の数について担当者は、「処理できる数にも限界がある。今後内部で判断していきたい」と話している。