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建通新聞社四国
2013/04/30

【香川】小規模ため池防災対策を拡充

 香川県農政水産部は、受益者が少なくなり、管理が困難になった小規模ため池防災対策の拡充策に2013年度から乗り出す。貯水量1000d未満対象のこれまでの小規模ため池緊急防災対策事業を衣替えし、貯水量5000d未満まで拡充。県内一円の小規模ため池防災対策を促す。
 県内にある貯水量5000d未満の小規模ため池は1万2351カ所。事業主体は市町。補助率は2分の1。防災型と保全型の二つのタイプがあり、補助金の上限額があるのは防災型のみの100万円。県は今後、県内市町に説明会を開き、市町からため池防災工事の申請を受け付ける。工事は市町が今秋以降に取り組む見込み。
 ため池洪水吐の切り下げ工事や、接続水路により、ため池の水を下流に安全に流すなど―ため池を壊し貯水機能を廃止していく防災型と、通常のため池工事と同等の保全型の二つのパターンに分けて整備する。
 小規模ため池は、受益者がいない、あるいは少なくなったために、管理が行き届かず、災害の発生が懸念されている。
 県は10年度から3カ年で貯水量1000d未満を対象にした小規模ため池緊急防災対策事業で、ため池を壊して貯水機能を廃止▽貯水機能を落として保全―の二つのパターンに分けて、市町に補助する事業を進めてきた。実績は10地区。
 10万d未満の中小規模ため池は県内で1万4420カ所。このうち改修による整備率は約22%。小規模ため池防災対策は受益者が少なくなるなど管理が不十分で放置されているため、防災上の見地からも喫緊の課題になっている。