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日本工業経済新聞社(茨城)
2013/08/10

【茨城】県 通学路の安全対策状況 県土木部は186カ所で路面標示や歩道整備

 県は通学路の安全対策について、ことし6月末現在の対応状況をまとめた。土木部では道路186カ所で路面標示や歩道整備などを進め、そのうち141カ所の路面標示などが本年度中に完了予定。歩道整備は用地取得を進める。市町村では257カ所中、143カ所が本年度中に対策を終える予定だ。県警でも、道路管理者の道路改良などに併せて交通安全施設の整備を進めるほか、イメージハンプ(トリックアート)による対策を行う。

 緊急合同点検を実施した2067カ所のうち対策が必要な箇所は1890。ことし6月末までに路面標示や標識の設置など1219が対策済みで、残る552が対策予定、119が対策未定。
 今後、国、県、市町村が管理する道路445カ所に、路面標示や歩道整備、区画線設置、道路改良、交差点改良などを行う。このうち市町村が257カ所で、県が186カ所、国が2カ所。
 県土木部では、県管理道路186カ所の整備について、用地買収を伴わない路面標示など、即効性のある対策を141カ所で行い年度内に完了させる。歩道整備などは早期完成が図られるよう用地取得に努める。来年度は残り13カ所、再来年度以降は32カ所の完了を目指す。
 市町村管理道路257カ所については、年度内に143カ所で対策を終え、来年度に32カ所、再来年度に82カ所で終了を見込む。
 そのうち26市町村61カ所が防災・安全交付金を活用し、歩道整備などを実施している。うち41カ所は年度内に完了予定。残る20カ所は路面標示など5カ所が本年度に完了予定だが、残る15カ所は来年度以降へ継続する計画。県では早期完了が図られるよう、継続的な交付金の活用を支援していく。
 市町村による防災・安全交付金への活用額は約11億4800万円。うち大型補正分が7億2000万円、本年度当初分が4億2800万円。
 また県警でも130カ所で横断歩道や信号機、路面標示・標識の設置などを行う。本年度は96カ所、来年度は23カ所、再来年度以降は130カ所でそれぞれ対策を行う。
 そのうち34カ所に対しては、道路管理者による道路改良などに併せて交通安全施設の整備を進めるほか、イメージハンプ(トリックアート)などによる対策を行う。阿見小学校の通学路では、阿見町役場の協力によりセンターラインを消去し、外側を拡幅して路側帯をカラー舗装するとともに、外側線の内側にイメージハンプによる標識を行う予定だ。
 なお対策未定119カ所については、20カ所で変形交差点や自動車がスピードを出しやすいなどの状況にあるため、対策の方向性を検討中。33カ所では関係機関と協議中で、歩道整備を12カ所、道路・交差点改良を3カ所、ラバーポールや横断者の滞留場所の確保などを8カ所で予定。さらに信号機の設置を2カ所、横断歩道の設置を1カ所、信号の歩車分離化を1カ所で行う。
 ただ対策未定119カ所のうち66カ所については人家連担や地権者との問題、歩行者溜まりが無いなどの理由で今後の対策が困難となっている。