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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/09/12

【群馬】県沼田土木、散水式消雪施設更新事業に着手

 県沼田土木事務所は、本年度から水上事業所管内の消雪施設更新事業に着手、年度末にも初弾工を発注する。大穴工区L940mと小日向工区L810mから開始し、本年度から来年度まで2カ年で工事を行う。また管内の国・県道に整備されている消雪施設(L13〜14q)も来年度から順次設計を行い更新工事を進めていく。

 大穴工区(国道291号)と小日向工区(主要地方道沼田水上線)の散水式消雪施設について、更新設計業務を玉野総合コンサルタント群馬事務所(高崎市)が担当中。工事費も確保していることから来年2〜3月ころに一部工事を発注し、降雪シーズンを準備期間に充て翌年度に繰り越して実施する。
 今回の大穴工区は国道291号の大穴団地付近L940m、小日向工区は沼田水上線の小日向橋から北側L810m。昭和40〜50年代に布設された散水式消雪施設があり、散水施設と送配水管を更新する。現状は鉄製の送配水管内部にさびが見られ、バルブにつまり機能に支障を来す箇所も表れている。道路に布設されている散水施設は消雪パイプの送水管とノズルをセットとしたコンクリート二次製品に交換するほか、送水管は塩ビ管に改める。
 本年度末に発注する工事は、路面に設置されている消雪施設の交換工事か、ポンプ〜消雪施設間の送水管更新工事のどちらかが対象となりそう。設計がある程度進んだ段階で判断する。消雪施設は12月ころから3月ころまで稼働するため、送水管の埋設工事だけを先行させ、シーズン後に切り替えを行うこともある。設計の中には小日向工区の集水井に設置されているポンプの性能点検も含んでおり、耐用年数のチェックも行う。
 本年度が更新事業の初年度となる。来年度にも一部区間の更新設計業務を発注する予定。数年度をかけて設計と工事を繰り返しながら実施していく。
 水上事業所管内には今回の設計対象以外にも国道291号や沼田水上線のほか、主要地方道水上片品線、一般県道相俣湯原線に同様の散水式消雪施設が合計L13〜14q整備されている。多くは利根川の付近に河水を取る集水井を設置しポンプで送水している。管内のポンプ数は24基で、それぞれのポンプごとに工区を分けている。
 昭和40〜50年代に建設された施設は現地施工で行われた。毎年補修でバルブの調整を進めているが、迂回道路がほぼない路線がほとんどで交通止めによる抜本的な改修工事は実施できず、観光客も多い場所であるため地元から不便の解消を求める声が上がっていた。