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建通新聞社(神奈川)
2013/09/17

【神奈川】横浜市コンテナ機能集中強化、新規埠頭計画など盛り込む

 横浜市港湾局は、2014年に改定を予定している横浜港港湾計画の概要を明らかにした。10数年後(平成30年代後半)の目標貨物量は、公共全体で1万0500万d(10年の貨物量7100万d)、コンテナ個数で518万TEU(同328万TEU)と、基準値とした10年の約1・5倍に設定した。これに向けコンテナ取り扱い機能を集中強化するため、本牧ふ頭B、Cターミナルの拡張や南本牧MC―3、4岸壁の延伸、本牧ふ頭沖に140fの新規埠頭などを盛り込んだ。このほか臨海部のにぎわい創出や山下ふ頭の再開発、大規模地震対策施設の配置などを計画している。今後、10月中旬をめどに港湾計画の素案を作成し、10月下旬に横浜市港湾審議会に報告。11〜12月にパブリックコメントを実施して14年1〜2月に原案を作成し、3月下旬に横浜市港湾審議会に諮問する。9月17日の横浜市会経済・港湾委員会に検討状況を報告した。
 個別計画の概要は、公共ふ頭計画は▽本牧ふ頭B、Cターミナルの拡張▽南本牧ふ頭MC―3、4の岸壁を800bから900bに延伸▽本牧ふ頭A岸壁をコンテナから一般貨物の取り扱いに機能転換▽大黒ふ頭T3〜8と隣接するP3、4を一体的に運用できるよう利用転換―などとした。大型船の着岸を水深の深い場所にシフトするよう、ターミナルの再編を進める。
 新規ふ頭については、超大型コンテナ船に対応するため本牧ふ頭沖に約140fのふ頭を建設し、コンテナターミナルやロジスティクス機能を配置する計画。市内から発生する公共建設発生土を長期的に受け入れる。新規ふ頭に接続する臨港道路も整備する。
 臨海部のにぎわい創出では、レクリエーション等活性化水域を位置付け、プレジャーボートやシーカヤックなど市民利用への開放を積極的に進める。
 山下ふ頭については、大規模で魅力的な施設等の導入が可能となるよう、都市的な土地利用に転換する。
 旅客船埠頭計画は、大さん橋国際客船ターミナルを補完する新港ふ頭の岸壁を220bから340bに延伸するとともに、水深7・5bを9bに増深し、客船受け入れ機能を強化する。本牧ふ頭A岸壁は、ベイブリッジをくぐれない超大型船が優先着岸できる多目的岸壁に転換する。
 このほか、小型船の船だまり計画を見直し、山下ふ頭の先端部にタグボートの定係場所を配置。環境保全では、内港地区に自然的環境を整備または保全する区域を位置付けるとした。