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日本工業経済新聞社(茨城)
2013/09/18

【茨城】県都計審IC周辺開発へ可決 坂東は15年度1期分譲

 本年度第2回目の県都市計画審議会(川又諭会長)が9月17日、県建設技術管理センターで開かれ、諮問4件を審議。首都圏中央連絡自動車道(圏央道)インターチェンジ(IC)周辺で、半谷・冨田工業団地地区(坂東市)と(仮)五霞IC周辺地区(五霞町)の都市計画手続きを原案どおり可決した。両市町の対象区域、合計約112・2haを市街化区域へ編入するほか、半谷・冨田工業団地造成事業の決定、都市計画道路「遠神追分線」の変更を行う。これに伴い坂東市で用途地域や道路、公共下水道の変更。また五霞町で用途地域や道路の変更、土地区画整理事業、地区計画の決定を行う。

 半谷・冨田工業団地造成事業は本年度末に事業認可を取得して(仮)猿島岩井ICの2015年度供用には第1期分譲を行いたい考え。五霞IC周辺地区は土地区画整理事業の事業認可を14年度までに行った後、16年度から土地販売を目指す。
 市街化区域に編入するのは、(仮)猿島岩井ICの北西約2qに位置する「半谷・冨田工業団地地区」の約73・4ha、および(仮)五霞ICや新4号国道に隣接する「(仮)五霞IC周辺地区」の約38・8haの2地区。
 半谷・冨田工業団地の周辺は、15年度供用が予定される(仮)猿島岩井ICのアクセス道路となる県道結城坂東線が南北を縦断し、沓掛の既存市街地で境町へ向かう県道土浦境線が接続している。沓掛工業団地の隣りに隣接し県道土浦境線と一部接する。区域内の養鶏場の鶏舎は事業地外へ移転予定。工業団地造成事業の事業主体は坂東市となる。
 主な土地利用計画として、産業用地は自動車製造業や食品加工業などの立地を想定し約55・3haを計画。道路は、市決定の都市計画道路「三番縄・赤木下線」(L約880m、W16m)を南北方向の軸とし、地区内に幅員16mの幹線道路をはじめ幅員12mの区画道路などを適宜配置する。公園や緑地も施行面積の6%以上を確保し適宜配置。
 また県決定として、都市計画道路「遠神追分線」の延長を190m延伸し約1220mとするほか、幅員を2m拡げて14mとし、車線数を2車線に決定する。なお既存の延長約1030mはすでに幅員が14mで完了している。
 雨水排水は、側溝や管渠にて調整池に流入させた後、流出調整を行い、一級河川飯沼川へ放流する。汚水排水は管渠を配し、利根左岸さしま流域下水道関連の坂東市公共下水道(猿島処理区)の汚水幹線に流入させる。上水道は坂東市水道事業から供給する。そのほか調整池を地区内に適宜配置。河川への放流に際しては隣接する入沼土地改良区内の排水路を利用し飯沼川へ放流する。
 半谷・冨田工業団地造成事業の面積は、市街化区域へ編入する約73・4haに三番縄・赤木下線の0・3haを加えた工業専用地域で約73・7ha。
 一方、(仮)五霞IC周辺地区は、2014年度に供用予定の圏央道(仮)五霞ICに隣接し、新4号国道と県道西関宿栗橋線に挟まれた区域。市街化区域への編入面積約38・8haから圏央道用地約1・7haを除いた約37・1ha。
 土地利用計画として、工業、商業、流通施設の誘致を想定。また公共施設として公園、緑地、調整池を適宜に配置するほか、中央の新4号国道沿いには供用済みの「道の駅ごか」が配置される。さらに地区の街区構成などをイメージして区画道路を適宜配置する。
 また区域内の幹線道路として、五霞町では都市計画道路「江川・幸主線」を県に合わせて決定する。延長約640m、幅員17m。新4号国道と県道西関宿栗橋線を結ぶ。
 用途地域の変更として、約38・8haを準工業地域に指定するほか、建築物の用途制限などの地区計画を行う。産業用地の売却見込みは業務代行者の清水建設滑ヨ東支店の幅広いネットワークを生かした戦略的な企業誘致が期待される。
 今後、大臣同意や県報告示を経て1カ月程度で都市計画決定される。その後、半谷・冨田工業団地地区は本年度末に造成事業の事業認可を取得して猿島岩井ICの2015年度供用には第1期分譲を行いたい考え。五霞IC周辺地区は土地区画整理事業の事業認可を14年度までに行った後、16年度から土地の販売が行われる見通し。
 そのほか都市計画審議会では、常総市豊岡町で廃棄物処理を行っている高砂製紙梶i常総市豊岡町)の敷地位置を審議し「支障なし」とした。処理内容の追加に伴うもので、施設の増改築は発生しない。