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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/10/22

【群馬】2014・15年度入札参加主観項目

 県建設企画課は、2014・15年度の群馬県建設工事入札参加資格申請における主観数値の改正概要を明らかにした。災害応急対策や除雪作業、地域貢献、環境に配慮した経営への取り組みなどの項目に重きを置き、それぞれ加点や評点方法を追加するといった改正を行う。除雪機械の保有や社員の消防団加入、インターンシップ受け入れなどに加点措置をとる。今回の改正により、主観数値の最大点は現行の330点から340点となる。

 14・15年度は、現行の主観15項目から「経営革新への取組み」「同規模企業による合併」の2項目を削除し、13項目となる。新設項目はないが「災害応急対策業務に関する協定」を10点加点し、最大60点とするほか、「除雪作業」「地域貢献」「環境に配慮した経営への取組み」で評点方法を追加する。
 最も大きく変更するのは「地域貢献」で、最大点を10点から30点へ引き上げる。これに伴い評点方法も追加する。これまでは、過去2年間において道路清掃や河川環境保全活動などを年間複数回実施した場合に10点加点されていた。これに加えて過去2年間において、1回あたり3日以上のインターンシップの受け入れを行った場合は10点加点するほか、審査基準日において常勤社員に消防団員が1人いる場合に5点、2人以上なら10点加点する。インターンシップの受け入れは地域の雇用確保や若者の建設業への入職といった効果が期待される。消防団は地域コミュニティを守るのに不可欠だが、近年は団員の減少が続いている背景がある。業界が抱える課題解決や時代・社会の要請に応えるための加点措置となる。
 「災害応急対策業務に関する協定」は評点方法は変えないが、災害応急対策業務に関する細目協定を締結している場合、これまでの10点加点から20点加点とする。より重要視する形となった格好だ。
 「除雪作業」の最大点は20点のままとするが、県土木事務所と除雪契約を締結し、審査基準日時点で除雪機械を1台保有していれば3点、2台以上の場合は5点加点する。これまで20回以上除雪作業を実施した場合に20点加点されたところは15点とする。
 「環境に配慮した経営への取組み」は、過去2カ年度に群馬県環境GS(ぐんま・スタンダード)認定制度の認定を受けた場合に10点としていたが、県内の企業でエコアクション21の登録・認証を受けた場合も10点加点とする。加点は重複せず、エコアクション21登録・認証と群馬県環境GS認定のいずれか1つを受ければ10点加点となる。エコアクション21は7月現在で214社が登録・認証を受けており、このうち建設業は23社となっている。
 県建設企画課の倉嶋敬明課長は今回の改正について「優良工事表彰や優良技術者表彰の項目はそのまま残した。県民の安全安心を守るだけでなく、つくる方にも力を入れている企業を評価できる内容にした」と話している。