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建通新聞社四国
2013/11/12

【徳島】徳島東警察署耐震化に向け基本構想

 「徳島東警察署」の耐震化を計画している徳島県警察本部は、2014年度に基本構想の策定を検討している。策定に当たっては、ことし6月の有識者会議での提言などを踏まえ、別地に建て替えるほか、民間資金を活用した建築手法も検討することにしており、PFI事業としての可能性調査も一部盛り込む形で、外注することにしている。
 徳島東警察署本館の既設規模は、鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ5747平方b。庁舎の構造や老朽状況から耐震改修は困難との考えから、有識者会議で在り方検討を進めた結果、ことし6月の会合で事件・事故、災害発生時に迅速・的確に対応できる場所に、津波などの災害に備えた構造で、来庁舎の利便性を考慮したバリアフリー化などを施した施設を、民間資金を活用した建築手法も視野に入れ整備するべき―といった提言が示されている。
 提言を受け、県警本部では、他県警察の新築庁舎の視察や事業費抑制のための研究に着手。これまでにPFI方式で整備した警視庁原宿警察署庁舎や千葉県警察本部庁舎、福井県警察・福井警察署庁舎などの視察を実施している。今後は、有識者会議の提言内容とこれら調査・研究の結果を、PFI手法の可否も含め基本構想に反映させていく考え。一方でそれまでに建設候補地の確定も急ぐことにしている。
 県警本部では、防災拠点施設の耐震化として06年策定の耐震化計画に盛り込んでいる最後の施設「石井署本館」の耐震改修に14年度から工事着手する予定。このほか同計画には統廃合の可能性を理由に盛り込まなかった徳島東署のほか、「吉野川署」「阿波署」「美馬署」「つるぎ署」のいずれも耐震性に課題のある庁舎などの在り方も検討している。
 これら4施設については、これまでに阿波署を吉野川署に、つるぎ署を美馬署に14年4月までに統合再編する方向で関係機関との調整が進められているが、必要な整備については経費平準化の観点から徳島東署の整備後に対応していくことにしている。それまでに建て替えまたは耐震改修などの方向性を示し、設計など必要な作業は進めていく見通しだ。