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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/12/12

【群馬】高崎文化芸術センターの設計は佐藤総合計画

 高崎市は12日、栄町駐車場用地に建設する高崎文化芸術センターの設計者に佐藤総合計画(東京都墨田区)を選定したと市議会都市集客施設調査特別委員会に報告した。まちづくりの視点や高崎らしさの提案などが高く評価された。5階建て地下1階、延べ床面積は2万4980u規模を想定。概算建設費には約160億円を見込み、来年10月末までに基本設計をまとめていく。

 高崎文化芸術センターは高崎駅東口に計画する高崎パブリックセンターのうち、東エリアの音楽ホールゾーン約1万600uに建設する。西エリアのビジネス・パブリックゾーンについては再開発事業によって整備する計画で、今回の設計には含まれない。
 設計者は公募型プロポーザル方式で選定し、佐藤総合計画のほか石本建築事務所、日建設計、日本設計の計4者が参加した。次点は日建設計だった。委員会で市は「高崎の特性がよく調べられた提案だった。駅からの動線計画や外からにぎわいが見える点、西エリアの再開発事業との関連性も踏まえた提案だった」と佐藤案を評した。
 大屋根と3層構成の水平ラインの外観を東西エリアの統一デザインとし、西エリアの再開発事業と一体となった都市集客施設として新しい都市景観を形成する施設となる。メーン音楽ホールはホール形状を外観として表出させ、内部機能と外部形態が一致する群馬音楽センターのデザイン思想を継承。外壁は高崎の紅板締めで使用された紅色を表現するテラコッタで構成する。
 施設最東部に配置するメーン音楽ホールは、シューボックス+スレッジ形式を採用。総席数は2017席、うち1階席数は1354席とし、2階席以上を空席とする規模の演目でも満席感のあるホールとする。両側には舞台に正対する形でバルコニー席を設け、見やすさの確保も図る。
 特に重視する設計上の配慮事項としては◇新しいシンボルとしてのデザイン◇ホール特性に合致した構造◇風土・地域との共生◇大規模集客施設としての動線計画−の4つを挙げた。流行に左右されず品格があり長く親しまれるデザインとするほか、ホールという大空間の耐震性、天井などの二次部材や設備機器などの耐震性も確保する。また、西エリアの駐車場からのアクセスに配慮し1500台の駐車交通計画に協働して取り組む。
 今後、来年10月末までに基本設計をまとめ、引き続き11月から2015年8月にかけて実施設計に着手する。工事は15年度から17年度を予定し、18年度の開館を目指す。