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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/01/17

【群馬】太田市が大久保町の排水施設など計画

 太田市は、大久保町地内の130haを対象に、農業用地の排水対策や自然環境の保全を目的とした総合的な整備を計画している。本年度は基本構想の策定を実施しており、新年度からは県東部農業事務所農村整備課に所管を移し、県営調査として事業化の検討に着手する。現段階では、水路兼農道や自然環境の保全と地域の憩いの場所となる公園の整備が計画されている。

 太田市では、集中豪雨時などによる営農への悪影響や災害防止と地域の環境保全を図るため、本年度は小規模農村整備事業を活用し環境調査などの基本設計をプロファ設計(伊勢崎市)へ委託、基本構想の策定を行っている。構想では地域の排水を道路へ流し、必要に応じて公園に貯留させるなど、新たな排水対策を検討している。
 新年度からは県東部農業事務所が担当し、事業化に向けたより具体的な設計や調査を進めるとしている。工事着手は2016年度ころとなりそう。水路兼農道は、既存農道にアスカーブなどを設けた仕様となる。
 対象区域は北関東自動車道以南、一般県道大原境三ツ木線の西側約130haで、畑地と住宅が混在している地域。区域内を走る農作業道の総延長はL10q程度で、舗装道と未舗装の敷砂利道が混在している。多くの路線で側溝などが整備されておらず、畑地と路面の高低差も取られていない状況。
 この地域は付近に河川がなく、河川流域も複雑。大久保町のすぐ南の新田町区域では排水施設が整備され、調整池なども設置済み。合併前の旧行政境界を挟むが、排水施設の接続も不可能ではない。さらに南側で宅地化も進行。都市化や地域開発に伴う排水の増加により、湛水被害に悩まされてきた。区域内は小玉スイカなどが名産で、道路から畑地への雨水流入も営農上の障害となるため、農家から解決を求める陳情が寄せられていた。
 このほか、地域内に公園がないこと、さらには貴重な野鳥の姿も確認されているため、野生動物の保全空間と併せた公園の整備が求められていた。