トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社
2014/01/27

【大阪】阪神高速 大豊橋・法円坂付近を架け替えへ

阪神高速道路会社は1月24日、更新計画(概略)をまとめ、記者会見を開いた。概算事業費は約3700億円で、大規模更新に約1500億円、大規模修繕に約2200億円を充てる。大規模更新は11号池田線の大豊橋付近など約5`で計画し、橋梁の架け替えや床版の取り換えを行う。大規模修繕は4号湾岸線(三宝付近)や11号池田線(豊中南付近)など約57`で計画。事業期間は10〜15年間を見込む。
 大規模更新のうち、「重大な損傷が生じている橋を耐久性の高い構造の橋に架け替える」のは、3号神戸線の京橋付近・湊川付近、11号池田線の大豊橋付近、13号東大阪線の法円坂付近、14号松原線の喜連瓜破付近。
 京橋付近と喜連瓜破付近では、中央が剛結されていない構造(ヒンジ)を連続構造の橋梁に架け替える。湊川付近と法円坂付近では疲労耐久性の高い桁・床版に架け替え、大豊橋付近では阪神高速部分の桁・床版を路面の高さに合わせたものに架け替える。
 「橋梁基礎(鋼製フーチング)を腐食に強いコンクリート製に取り換える」のが、15号堺線の湊町付近。「旧基準で設計された鉄筋コンクリート床版を耐久性の高い床版(プレストレストコンクリート床版など)に取り換える」のは、1号環状線の湊町〜本町、11号池田線の福島〜塚本、12号守口線の南森町〜長柄、15号堺線の芦原〜住之江となっている。
 記者会見で、多田智計画部長と西岡敬治技術部長は、対象橋梁の損傷状況などを説明した。
 大豊橋付近は大阪万博に間に合わせるため、府道として整備された橋梁に後打ちコンクリートにより高さを調節して阪神高速を整備。嵩上げのためのコンクリートの重さは当初設計時に考慮されておらず、床版や桁にひび割れが発生している。
 湊町付近は直下に地下街があり、荷重軽減のため鋼製基礎(フーチング)を採用したが、地下水位上昇により腐食が進行。特に土に接するフーチング外面は点検補修が困難な状況だという。
 今後、迂回(うかい)路の設置など、長期間にわたる通行止めを極力伴わない施工方法を選定していく。