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日本工業経済新聞社(山梨)
2014/01/31

【山梨】甲府市が新ごみ処理計画案で処分場跡地検討盛る

 甲府市は、一般廃棄物(ごみ)処理基本基本計画案をまとめた。案のうち中間処理については、現在の中間処理施設(環境センター)の適正な維持管理を行うとともに、甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合で新中間処理施設の建設を2017年度稼働に向けて進める。最終処分計画では、県市町村総合事務組合が進める最終処分場の整備に協力する。埋め立てが完了している市内3カ所の最終処分場は、廃止後の跡地利用を地元要望を踏まえて検討する。
 現在の環境センター焼却工場(120t/日×3炉、全連続燃焼式流動床炉)は1997年に稼働し18年が経過。破砕工場(破砕70t/5h、選別30t/5h)は95年に稼働し20年以上が経過している。
 そのため、甲府、笛吹、山梨、甲州の4市が共同で新ごみ処理施設を整備するため甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合を設立。新施設は笛吹市に建設中で、高効率ごみ発電施設(123t/日×3炉)、マテリアルリサイクル推進施設(67t/日)を整備する。整備および運営事業は、ぶどうグループ(神鋼環境ソリューション・神鋼環境メンテナンス・戸田建設・早野組・丸浜舗道)が担当。17年度稼働に向けて市では事務組合との連携を図る。
 一方、市が保有する3カ所(小曲町、増坪町、西高橋町)の最終処分場はすべて埋め立てが完了しており、県内でも埋め立て可能な最終処分場が1カ所もないため、県市町村総合事務組合が県内全市町村の一般廃棄物を対象とする最終処分場を笛吹市境川町に整備を進めており、18年度から埋め立てを開始する予定で、甲府市から排出された中間処理残さも埋め立てる予定。最終処分場の規模は、全体面積約12h、埋立面積約3h、埋立容量約3万立法mで、浸出水処理施設は約120立法m/日。
 埋め立てが完了した3カ所の最終処分場は現在、放流水の処理と検査を行っており、検査結果が公害防止協定の基準値以下になると処分場が廃止される。廃止後の跡地利用は、地元要望を踏まえて検討する。
 基本計画案には、その他の施策として災害時のごみ処理基本方針も盛り込んだ。災害時に発生する廃棄物は環境センターで処理するが、必要に応じて環境衛生上支障のない場所を選んで埋立処理または焼却処理を行う。また、災害時の仮置き場候補地として3カ所の最終処分場と小曲圃場を挙げている。
 新しいごみ処理基本計画は14年度から20年度までの7カ年が対象期間。案には、計画の趣旨やごみ処理の現況、数値目標などを盛り込んでおり、市ホームページに掲載し、2月25日まで意見を募っている。担当は環境総室総務課。