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　神奈川県企業庁の２０１４年度公営企業会計当初予算案は１２１１億９４５６万円で、13年度当初予算に比べ７・２％の増。このうちの水道事業会計は９１１億９９５７万円で、同８・９％増となった。新規に湘南東送水管第１号改良（第１工区）で、大口径管路の更新工事に着手する。電気事業では、玄倉第１発電所の出力増強に向けた機器更新の基本設計に着手する予定だ。
　予算案１２１１億９４５６万円の内訳は、水道事業会計９１１億９９５７万円、電気事業会計１６３億１４９８万円（56・９％増）、公営企業資金等運用事業会計１０１億０４０７万円（35・３％減）、相模川総合開発共同事業会計21億９９４２万円（１・３％増）、酒匂川総合開発事業会計13億７６５０万円（21・７％増）。
　水道事業会計のうち、建設改良事業費等は１３５億５５７９万円で対前年度比１・０％減。新規事業は湘南東送水管第１号改良工事（第１工区）で、強度的に弱い１９７１年以前に敷設した大口径管路の更新に着手する。第１工区の延長は７７０�b、口径１０００�_。債務負担行為として、限度額４億８５３５万円（14〜15年度）を設定する。
　同じく新規に、配水池等統合事業に着手。18年度までに23カ所の統廃合を行う計画で、14年度は伊勢原配水池廃止のための管路網整備５５０�bを実施する。予算案は１億１０５５万円。
　継続で行っている水道施設耐震化事業には22億３３７１万円を計上。基幹管路や一次配水池の耐震化を図る。老朽配水管リフレッシュ事業には40億３６００万円。配水管改良を３万２３３６�b実施。配水管網再構築事業は14億８８３２万円。配水管の敷設４８４８�bなどを行う。
　また、すでに事業者を決定している箱根地区水道事業包括委託で、業務を開始する。

※玄倉第１発電所で出力増強の基本設計

　電気事業会計のうち、施設整備費は14億２３２３万円で対前年度比21・３％減。新規事業の玄倉第１発電所改造には４０６６万円。水車発電機や変圧器などの主要機器を全面更新し、最新技術の採用により出力増強を図るため、基本設計を作成。この他の新規事業では、相模ダム管理橋橋脚補修に９９２９万円、本沢ダム現況診断調査に４７０万円、取水堰現況診断調査に７０９万円を計上。小水力発電の新規事業として、奥野砂防えん堤地点発電計画実施設計に３５４５万円、早戸川水系発電計画基本設計に３５６４万円を計上した。
　継続で行っている津久井導水路改修には３６８２万円、相模貯水池大規模建設改良には14億１２９７万円、道志調整池保全対策には１億６３９３万円を計上した。

※開成町で小水力整備

　公営企業資金等運用事業会計による事業では、開成町小水力発電設備整備事業への支援として３６９４万円を計上。あじさい公園内に小水力発電設備を建設し、町に有償で譲渡する。相模川総合開発共同事業会計では、取水堰現況調査に１６３６万円。串川、寒川の取水堰を診断する。酒匂川総合開発事業会計では、三保貯水池等保全対策に５億３０４０万円を計上。丹沢湖の崩落防止策工などを行う。